2022年12月4日日曜日

サバイバルファミリー

 


太陽の磁気嵐のせいだろうか、ある日突然、電気が止まり、電化製品もうごかなくなって、車も電車も動かず、水も断水になってしまった。トイレも流れなくなり、スーパーも品切れとなり、数日たってから主人公家族たちは無謀にも、東京から鹿児島に住む父親を訪ねることにした。(計画性がいまいち)いっそ、近くの海を目指したほうが良かったのかも?しれない。

 移動を決めた以上、自転車を見かけて購入したまでは良かったが、車も電車も動かないという時点で、なぜ飛行機も飛ばないということを想定しなかったのだろうか。そこからまず、残念すぎる感じがする。結局乗れないまま飛行場を後にし、なんとかホームセンターでペットフードや精製水、地図を入手するが、やはりそのあとも食料も水も底をつき、飢えて歩いた。水族館の魚を調理しての炊き出しも盛況となっていたが、たどり着いたときは品切れとなってしまった。そして、見かけた農家の豚を食べようと襲い掛かって失敗する。(当てがなさ過ぎて危なっかしい)

幸運にも農家の主人に食事を与えられ、仕事も与えられて信頼関係を結ぶが、やはり父が心配なために、そこを後にする。自給自足のような、その時は理想的とも思えた生活、ひきとめてくれたのにそこを出たのはやはり無謀な気がする。(チャンスを逃す)

橋がなくなっていたためにいかだを作り、川渡りを試みるも、自転車4台をあせって運ぼうとした結果、いかだがこわれて父が川に流される。(不運)

残った三人はの道を行く途中で野犬化した飼い犬たちにもらっていた食料をねらわれ、襲われそうになったところを蒸気機関車に助けられた。(不運と幸運)

意識を取り戻して道端に出たお父さんも、運よく機関車に発見され、救出される。(溺死しなかったのも、見つけてもらえたのも、映画だからうまくいくこと)

機関車で鹿児島に近づけたようであり、ようやく鹿児島の海で父親と再会。(そんなにうまくいくはずはないような気がする)

おそらく現実には、この家族と同じことをしようとすると、途中で野垂れ死にするような気がする。なぜかというと、移動の手段は徒歩のみになるとどれだけ時間がかかるかわからない上に、食料・水・寝床もなかったり、熱中症になったり逆に、凍え死ぬこともありえる。全世界的な事象で起きていて、誰もが他人を助けることが難しくなってしまっているのである。

いたずらに移動しても死ぬし、水・食料もないまま家に閉じこもっていても、どのみち死んでしまうという厳しい現実が見え隠れしてしまい、コメディ映画でもあるのだろうが、現実化すると、やはりこれは怖いなと思う。