2016年8月30日火曜日

地底探検 (Journey to the Center of the Earth 1959年 アメリカ作品)



 後々、何度かリメークされているようで、おそらく、「センターオブジアース」映画の元祖であると思われる。
 子供のころ、TVでやっていたのを座っておとなしく見ていた記憶がある。
子供なので、字幕を読みきれるはずもなく、吹き替えだったとしても個々の事情がわかるわけもなかった。
 大学教授や、その学生でもあり婚約者を残して旅に出てきた青年、研究を横取りしようとした学者の未亡人が急きょ、旅に参加することになった事情、その他もろもろ、今となってようやくわかったが、当時はさっぱりわからないまま、下記のシーンだけ覚えていた。

 
洞窟の外は海だったが、洞窟内の怪獣が砂浜の一行に気づいて、彼らを食べようと、いっせいに穴ぐらから下りて出てくる。高いところの穴からは、「バタリ」「ドサリ」と音を立てて降りてきて、不気味な感じがした。

最終地点で遭遇した巨大トカゲ怪獣。右側が探検隊。

 
アトランティスの遺品、アスベストの大皿に乗って、火山流の吹き上げる火柱に押し上げられて脱出。


晴れやかなフィナーレ。当時は無事、帰れたんだな、となんとなくわかった。

2016年8月28日日曜日

「神様の言うとおり」


コミックが原作の、2014年の作品。
15~18歳?だったか、その年齢層の若者がターゲットでゲーム会場に誘導され、無茶苦茶ルールを各オバケから押し付けられる。そして、そのとおりに出来なかった者は、全員処刑されてしまう。

「ラスト・ワールド」



大学?の授業で、定員10名のシェルターに入るには、20人いる人数からどういう人員選別を行うかを、クラスでシュミレーションしながら討論をしていく、という話。

「ゾンビ・ナイト」

 どうしてゾンビが、ホラーでの人気ジャンルになるのかを考えてみた。ゾンビは醜悪であり、おそろしい。
 しかしそれ以前に、生きていても死んでいても、人体の一部もしくは全部が、大きく損壊したり、腐敗して変色・変質したりするのを見るのは、やはりおそろしい。恐怖は、そこからもきているのではないだろうか。
 変質してしまった「人間だった」ものが、どす黒くなって、うめき声をあげながら襲い掛かってきたら、やっぱり怖いと思う。

 ゾンビものはたくさん見ているので見飽きてはいるのだが、たまに見ると、「逃げて、逃げてー」とか「ばか!そっちじゃない!」「何やってるんだ・・」「そうだ、それだ!」と、ハラハラしたりほっとしたりするところが、一種のストレス解消剤となっているのかなと思う。
 

 夜、墓地の土中から、次々に起き上がって徘徊を始めるゾンビたち。通行中の数人連れの中の女性、両足のもげた不審者にからまれ、ギャーと叫んでそれを振り切った後、逃げるのはいいのだが、仲間の呼びかけにも応じず、墓地の奥まで走る走る・・。いったいどこまで行ってしまうのだろう。①

 危ないから家の外に出るな!という家の主人の言葉に反発し、出ていくと言って聞かない女性。部屋に監禁されて、悪あがきして窓をあけ、外に出ようとしたら、案の定、ゾンビに侵入されて襲われた。②

 セーフルーム(アメリカの裕福な家庭にある?)で待っていろと言われたにかかわらず、男の子はじっとしておられずに階段を下り、②の女の人を出してあげようと、家族たちが言い合いしているスキに監禁部屋のカギを開け、ドアまでご丁寧にあけてしまう・・。③

 そしてゾンビたちに襲われ、助けに入った家族も襲われる。それでもなんとか倒し、重傷を負うはめになった男性1名をかばいながら全員でセーフルームへ。
 重傷の男性が死亡し、ゾンビ化する前に頭を打ちぬいておこうという父親を、泣いてとめる母親。死亡後、早く処理すればいいのに、なぜか自身も泣き崩れ、彼を銃で撃たない父親。そうこうするうちに男性が起き上がり、父親を襲撃・・。④

 ゾンビの大群相手に、一人で板のバリケードを押さえていたお父さん。これはまず、助からないと思われたのに、あとから、家族の元に無事にやってきた。これもちょっとありえない。⑤

 ゾンビ映画の歴史はすでに数十年たち、作品数も数しれない。そうした中で、銃でゾンビを倒す方法、それは「頭を撃ち抜く」通説である。
 しかし、最近?出たらしいこの映画でも、どうせあとから「頭を狙え」となるくせに、途中までずっとゾンビの体しか撃たずに襲われ続け、ドタバタ状態を繰り返す。⑥
 
 上記①~⑥でよくわかる、登場人物たちの愚鈍さと、ありえないシチュエーションが目に余った。まあ、墓場の背景感、街の雰囲気や住宅街の雰囲気、ガラス張りの温室のシーン、きれいにいい感じに描かれているのと、ゾンビのメイクの質は良いと思うので、いい部分もなきにしもあらずだった。

「オルカ」

 CS放送で、1977年製作の「オルカ」を放映していた。そういう映画があるのは知っていたが、きちんとそれを見たことはなかったので、いい機会だったので見てみた。


主人公の肌年齢は5、60代にも見える。(左側は、ヒロイン)
漁村の良い雰囲気がでていたのと、素朴なタッチの演出が良かった。が、あー、これ、撮影用プールで撮ったシーンだな、というのが水の透明度や明るさ、波の静かさでわかってしまうところもあった。
 演出面では、最後のほう、ヒロインであるレイチェルの問題行動が目に余った。オルカとの決闘を決めた主人公が、せっかく爆弾をぶつけてケリをつけようとしていたのに、「そんなひどいことはしたくない!」などといって、からみついて爆破を失敗させた。
 これまでにも、主人公はさんざん仲間を食い殺されてきたというのに、ヒロインがオルカをかばうのは、ちょっと理解ができない。その後もオルカに逆襲され、主人公を含めてラストで三名の死者をだすという結末となった。

 もちろん、オルカが爆破されていたらそこで映画は終わり、主人公が海中でオルカに向けて言い放った「お前はいったい何者なんだ・・」という名?セリフのシーンもなかったので、演出だというしかない。


 そして、主人公を演じたこのリチャード・ハリスさんは、後世、ハリーポッターに出演中、2002年に72歳で亡くなった、ダンブルドア校長その人だというのもわかった。

2016年8月27日土曜日

また見てしまった、午後ロー 「シャーク・ナイト」

悪者には最後には神の裁きが下りる。の鉄板。

映画館もいいのだが、時間とお金がかかる。せっかく東京に来てテレビ東京も見れるのだから、こちらも時間があれば、ご飯を食べたりコーヒーを入れながらなどの「ながら見」で、やや大雑把な扱いではあるが、見ていこうと思う。

男女の大学生グループが、電話の通じない水路に囲まれた湖畔の別荘へ遊びにいくも、次々とサメに襲われていく話。

ヒロインが地元に住んでいたときにそこのインストラクター・デニスと恋仲であったが、大学進学と同時に別れを切り出した。すると、デニスの殺意を感じるような出来事が起きたり、事故で彼の顔にケガを負わせたりしてしまう。

ヒロインもわだかまりの塊となっていたが、数年後にそこを訪れると、すっかりやさぐれたデニスと、地元保安官もつるんでかなり悪いことをしていた。サメを大量に放流して、人を食わせるところを撮影して、シャークウィークに売り込むという金儲けだった。

だまして船に乗せ、銃を突きつけてナイフで出血させてから湖に突き落とす、というサディスティックな方法。
 アメリカの映画に多い気がするが、映画「ミザリー」にも共通するような、圧倒的有利な立場にある、狂気にとりつかれた殺人鬼が、自分の手のひらの上で転がすように相手を翻弄する恐ろしさ。

監禁した被害者をベッドに拘束。気分によってやさしくしてくるかと思えば、鬼のようになってハンマーで足の骨を砕きにかかるのだ。「私の言うことがきけないのか!」と言ってそうである。


2016年8月18日木曜日

シン・ゴジラ

兄が好きで見てきて、いろいろ話を聞かせてきたので、本人的には気に入って面白かったのだと思うので、見てきた。

そもそもゴジラだのガメラだの、私が子供のころに、父と兄と三人で公開されるとその映画を見に行った記憶があり、なつかしいというアイテムではあるが、個人的な興味は、かなり薄い。

自衛隊がバリバリに活躍し、かっこいい感が半端ない。もしかしてだが、これは、国際問題をみこしての自衛隊イメージアップ作戦の一端を担っていたりするのだろうか

ゴジラそのものは放射能生物というありえない生き物なので、もう知らんわ勝手に倒しちゃってくださいと、感情移入が薄いけれども、自衛隊の行動はとても作戦的で機能的で、注目の対象となった。

かわいい高校生が、「決めた。私、自衛官になる!」というCMを最近目にした。どうしても国際間の問題と、きな臭さが強まる昨今なので、これ、何気に戦略考えてる??と思ってしまいがちになる。

それはさておき、長谷川博己のキレ者具合、竹野内豊の落ち着いた大人感、諸俳優陣の味ある個性の演出は、がんばったと思う。「いい女演出」がちょっと気になったが、石原さとみ自体は良いと思う。

それと、英会話のレベルも昨今、全体的に向上しているのは時代だなあと思った。環境や金銭、時間、やる気に恵まれた一部の人だけでなく、全員がネイティブスピーカーを先生にするところから初めて公用語として使わなければ、一般に浸透するのはまだまだ先のようではあるが・・。

アリス・イン・ワンダーランド

完全に子供に付き合っての観覧であった。渋谷のTOEIで見てきた。

人気の高い、マッドハッターを演じるジョニーデップは今回主人公のようなものだが、赤の女王演じるベテラン女優や、白の女王演じるアン・ハサウェイも「アリス」シリーズのファミリーである。


 ストーリー的には、マッドハッターの生い立ちや、赤の女王がどうして頭が大きく性格も悪くゆがんでしまったのかというエピソードと、姉妹の和解を描いている。

それぞれ個性的でいいが、意外に印象的でいい雰囲気を見せてくれたのが、時を支配する「タイム」役に扮したサシャ・バロン・コーエンさんであった。

 映像的に良かったところは、時空をタイムマシーンでアリスがとんでいくシーン、周囲がぐるりと海のように青く波うち、しぶきをあげているのが、航海している感があって良い、と思ったところ。

 それと、一時的に時間が停止して、全員が石像になってしまうところだった。チェシャ猫は神出鬼没で消えて逃げられるのかと思いきや、本体を現しながら石になってしまい、時を司る「タイム」も無敵ではなく同じく石になってしまい、世界の破滅を想像させるシュールな雰囲気がよかった。