2022年8月22日月曜日

「第一回日本ホラー映画大賞受賞作品 特別上映会」 に行ってきました

 先日のアジアンホラーを見に、ヒューマントラストシネマ渋谷、という映画館を利用した際に、チラシをもらってきたが、その中から気になるものを鑑賞しに出掛けた(EJアニメシアター新宿)。通好みな映画館では、そういった感じのチラシが入手できるようであった。


大賞に応募された作品は、百数十点、といった多数の応募があった、と鑑賞後のトークショーで話していたようだったが、そのなかでいくつかある賞を受賞した作品を上映会として発表したようであった。

2時間の中で短編集を上映していくのであるが、それぞれ味があって、一緒に鑑賞に出かけた娘と、どの点がどうだったとか、印象に残ったか、自分が監督だったらもっとこうした、などの品評をした。

私的には、ホラーといってもそこばかりに焦点をしぼるのではなく、映像的な美しさ、背景の風景や味わいの楽しみを取り入れたものがいい、と思った。例えばダリオ・アルジェントのサスペリア系にしても、建物や風景など、映像が素晴らしく、独特の世界があるのでとても深みがあってよいと思うからである。

2022年8月18日木曜日

「女神の継承」を観てきました

 

その家系では代々、娘が年頃になるとバヤン神が降りてきて取りつき、巫女となる運命なのだという。が、ミンに取りついたものは、女神ではなかったようだった。

副題としては、「伯父の奥さん、すべてをぶち壊し」といったところだろうか。監禁して儀式をすすめねばならなかったところを、悪霊に騙されて赤ちゃんを救い出そうとミンを開放してしまい、儀式を大失敗させた結果、全員死んだり悪霊にとりつかれてゾンビのようになってしまう、というバッドエンドを迎えてしまったためであった。

 ミンを演じた女優さんの鬼気迫る演技も良かったが、アジアンテイスト、タイの風情をたくさん楽しめる感じの映画であった。

2022年8月15日月曜日

午後のロードショー 「アイスクエイク」

 

午後ロー名物、B級ディザスター系ムービー。地下からわいた液体メタンが、洞窟を通じて噴出口まで向かっており、そこまで行くと、地球上の全生物の死滅につながるという。

とってつけたような、団結志向の強いファミリー。やたらとクリスマスにこだわり、仕事に出向こうとする夫を家に縛り付けようとして??逆パワハラのような感じの妻。とってつけたようなやりとりの姉と弟。家でのクリスマスはツリーがないから嫌だ、などと愚痴をこぼしたりしているが、お父さんがツリーを取ってくるよ、という約束をして、家族全員がやっと納得して丸くおさまる。自己主張のやたら強い家族たちの要望に、やたらと尽くす夫であった。

ちょっとそんな演出に嫌気がさしつつも、のどかな田舎町の、クリスマス用品を売るおもちゃ屋さんなどの風景が出てくる。

あちこちの噴出によって犠牲者が出る中、その正体を突き止めていく中、ようやくそれがとても危険なものだというのがわかり、爆破作戦に移行する。なんだか途中から倍速にして見るのでちょうどよかった。爆破作戦成功。夫も無事に任務完了し、無事に家族のもとに帰っていくのだった・・。成り行きや設定に、とってつけた感が強い作品だったが、午後ロー名物としてコマーシャルを飛ばしながら倍速で見るにはアリな感じ。(二度見るのはちょっときつい)

2022年8月11日木曜日

エルヴィス を観てきました

 

クイーンやエルトンジョンの自伝映画より、こじんまりとした上映だったのだろうか。二子玉川の映画館では上映最終日も近く、一日に一度だけの上映となっていた。スケジュール都合のためにTOHOシネマズ六本木ヒルズで鑑賞した。

エルヴィスプレスリーの音楽は、黒人音楽が原点であり、そのファッションや身のこなしもそこから大きな影響を受けていたということがわかった。(父親が服役し、家族は黒人居住地の白人用住居に住んでいたらしい)因果な感じもするが、それがエルヴィス誕生のきっかけであり、彼の音楽があったからこそ、カントリーミュージックが主流だったアメリカの音楽が新しく変わっていったのだという。

そういった中、黒人人種差別、隔離政策によって、エルヴィスの音楽スタイルは非難の的となるが、服役して活動スタイルを俳優業に転向させて禊を払った感じとなる。が、この服役のために母親が酒浸りとなった挙句に命を落としてしまい、家族の悲劇が起こってしまう。この人はやはり、後半の人生も含め、家族運が壊れているのだと思う。

そして彼を射止めてマネージャーとしてパートナーとなった「パーカー大佐」、これが大変な曲者であった。

 エルヴィス本人の浪費に加え、お金にルーズで資金管理がザル状態な父親、そんな父親に会社管理を任せた結果、巨額の返済不可能な額の借金を水面下で背負い、パーカーの言うままに芸能活動を続けるしかなくなった。海外ツアーも水の泡となって消えた。(パーカーが不法入国者でパスポートがないため)

あんなスーパースターが借金まみれで働かざるを得ず、ステージと宿泊部屋とドラッグの中でしか生きられないまま健康を害していき、家族とも過ごせずに42歳の若さで亡くなってしまったとは、想像もつかなかったし、かなり悲劇的な内容だった。

後でパーカーとエルヴィス関係者とのお金の問題は裁判になったらしいが示談となり、パーカーは手に入れた金でカジノの中で余生を過ごしたそうである。

パーカーは自分のために何人もの人を不幸に陥れた、本当に業の深い、罪深い人物である。映画の中盤、クビにした彼に最後の挨拶をしてくる、といったエルヴィス、それを「パーカーは言葉巧みだから、あなたは言いくるめられて、翼がもぎとられてしまうかもしれない」と言って止めた奥さん。(こちらも真実のやりとりであったなら)見事に心配通りとなり、あの時彼女の言葉を重くうけとめてやめていたらと、非常に悔やまれる。

(年を取って太った感じだったので、鑑賞中に疑問ではあったが、あとで調べたところ、やはりこれを演じたのはトム・ハンクスであった。エルヴィス役のオースティンバトラーは、少し、若いときのブラッドピット的な、目元のキュートさ?を感じさせた。)




2022年8月9日火曜日

パラサイト(1999年アメリカ)

 いわゆる「半地下の家族」のほうではなく、SFスリラー系映画である。




外宇宙からやってきた未知の生物が、ある田舎にある高校で、教員や生徒たちをターゲットに寄生し、意思も体ものっとっていくという話。

グロテスクな生き物で、赤い触手を伸ばすところも気持ち悪いが、エイリアンの親玉である女の子が、「私たちが世界を乗っ取れば、いじめや差別や偏見もなく、苦しみもなくみんなが平和に暮らしていける」と話していた。が、攻撃的で繁殖力旺盛なので、資源を枯渇させた挙句、仲間の共食いを始める可能性もありえなくない。

乗っ取りを企てる異星人の話はどこまで信用できるかわからないが、真実ならば(映画の中で)ある意味それはそれでいいのだろうか??と、ふと考えたりもしてしまった。


2022年8月8日月曜日

ジュラシックワールド/新たなる支配者 を観てきました

 

毎回、シリーズとなっているこの作品は欠かさず劇場に観に行っている。

 ジュラシックパークとして、一作目が初めて1997年に日本で封切りとなった当初からのメインメンバー(ローラ・ダーン、サム・ニール、ジェフ・ゴールドブラム演じる科学者たち)が登場して活躍する。それぞれ年齢を重ねてはいるものの、良い感じで深みを増している感じがあり、ゴールドブラムさんは渋いおじさま、といったところだろうか。

 クレアとオーウェンがかくまい育てている一人娘でクローン人間のメイジー。彼女があるとき、ドクタールイスという研究者が黒幕となっているのだが誘拐され、施設に連れ去られていく。それをクレア、オーウェンが助けに行き、かつて主人公を演じた科学者たちもお化けイナゴから環境破壊を心配して研究所に忍び込むところと合流し、囚われた娘を助けながらも施設が火炎イナゴに破壊されたり、恐竜保護区の中の恐竜に襲われるなどして、物語が進んでいく。

 恐竜研究者がお金や自分のための名声だけを気にして、生態系の維持や、地球の存続は完全に無視している、という悪党ぶりが描かれている。最後には、第一作でたしかネドリーという、やはりお金に目がくらんで卵を盗み出した悪党がやられたように、悪のルイス博士も不気味なエリマキ泥吐きトカゲ(ディロフォサウルス)に襲われて死んでしまうようであった。

ネドリーが襲われる図のフィギュアの画像。かなり有名なワンシーンになっているようだが、ディロフォサウルスの凶悪で恐ろしい顔が印象的である。