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| 「ワン・ウィッシュ・ウィロー」願いをかなえる柳を使って、主人公ベアは、ニッキーと恋人同士になったのだが。 |
仕事をやめると言い出したニッキーを自宅に送り、せっかく二人きりになったタイミングだというのに自分の気持ちも伝えられないベアは、映画の全体を通して、「弱気すぎるダメ男」という言葉が大変当てはまると思われる。
直接相手に伝えられないまま、たまたま魔法ショップで買った「願いの柳」を使い、彼女が自分を愛するように願いを唱えた。やはりそこに彼の臆病さと姑息さがあり、どうも好きになれない。そしてそれが彼女を変貌させ、恐ろしいオブセッション(執着)をむき出させるように仕向けてしまったのであった。
彼女の狂気に満ちた変貌ぶりは、映画を見ると最初から最後まで、ヤバイ、ヤバイ、としか言えないほどキチガイじみていた。顔にずっと、同じ笑顔を張り付けたまま動かず、長時間玄関前に立ったまま失禁したりするのも一例だが、とにかく怖い。
化け物、モンスターは出ないが、人間の狂気もとても怖いものであるとしみじみ思わされたということから、見ごたえのある作品であったと思う。
そしてベアのダメ男ぶりもずっと気になった。ニッキーの様子がおかしいと気づいた友人イアンに、パーティーに連れて来ないように言われたにもかかわらず、ニッキーのキチガイぶりが怖く、とうとう連れて行くことになってしまったり、同僚のサラとの密談をニッキーが見つけてサラを惨殺したときも、ニッキーを断罪できずに一緒に証拠隠滅を図った。内面はひどくおびえて苦しみながらも抜け出すことができず、とうとう呪いを解く唯一の方法、それをかけた本人の死という方法を選び、彼は自殺することになったのだった。
違う行動をとるパターンではどうなったかというのは、違う物語になるしわからないが、ベアには、最後の最後までダメ男感が漂った。ニッキーも彼の死により正気に返ったと思われるが、相当ひどい思いをさせられ、ある意味被害者のようになってしまった。
自分の意のままに相手を操ろうとするなら、払う代償は例えようのないくらい大きい。この映画には、そういう教訓があるのだろうか。






