2018年8月21日火曜日

未来のミライ



 アニメはもともとあまり興味がないのだが、幼少時代のお兄ちゃんこと「くんちゃん」がかわいらしい、不思議世界に入っているときの映像がちょっと面白そうに見えた、という予告編の印象のみで見に行ってみた。

 不思議世界への往復で、妹や父母、ひいおじいさんやペットの犬との不思議なやりとりをすることで、くんちゃんが育てられ、成長していくというあらすじ。
 赤ちゃん(妹)にかかりきりになってしまい、やたらとくんちゃんに厳しく、構ってあげあげる余裕もなく、お兄ちゃんなのだからきちんとふるまえ、という指図ばかりになってしまうお母さん。子育てに自信がないといいながらも、自分が育てられたのと同じにしかできないのは、子育ては結局、母から子へと、めぐっていってしまうという現実。そんな話はどこにでもあり、そんな中でも子供は育つが、グレたり陰で妹をいじめたり、親と打ち解けなくなることもあるだろう。

 その中での救いの神は、くんちゃんが足を踏み入れた不思議世界であった。幻想ファンタジーという区分もできるのではないか、と思う。

エクス・マキナ

AIをテーマにした映画。
 検索エンジンの会社社長が開発したAIロボットを、何体もつくっては閉じ込めたまま開発を続けているその屋敷に、社員の青年が実験のために招かれ、最後に一人のAIを屋敷の外に取り逃がし、一般社会に紛れ込ませてしまう話。

 そのAIの頭脳は、どうやら検索エンジンからの情報をもとにした莫大なデータ集積からできているらしいので、限りない領域の中で進化したもののようであるが、会社のモデルとしては、AI事業も進めているらしいグーグル社からヒントを得たのだろうか。
このAIロボットが、他のロボットから取った人工皮膚を付けて人間になりすまし、脱出する。



AI人形の面々の画像を貼ってみる。

AIの画像としてはもっともポピュラーな感じのタイプ。


こちらは、実体のない、機器内の意識、のような印象のもの。
人間を抹殺したい、と冗談なのか本気なのかわからないがそう言い切ってしまった、恐怖のAI「ソフィア」(アメリカ)
 人間を抹殺したいと言ってみたり、他にも、ある中国企業の開発したAIが、共産党を批判したというニュースが挙げられるなど、AIは必ずしも皆にとって都合の良い味方にはなりえなそうな感じがする。
 人間と異種で、明らかに優れた能力を持ってしまったら、人間をどうしようかと検討し始めてしまう、というのはありえそうで、想像をすると怖い。
 人間が非効率的で攻撃的で、戦争で殺しあったり地球の環境を破壊しているうちに、AIが冷ややかにそれを観察するかもしれない。


(おまけ)
1982年映画「トロン」で出てきた悪の親玉・MCP(マスター・コントロール・プログラム)。このMCPがプログラム監視を行い、社内情報をコントロールする。


2018年8月8日水曜日

エルム街の悪夢 (2010)


1984年初登場映画のリメイク版。
 フレディ役を演じる俳優が違うので、やや違和感があるが、ストーリーテンポはおおむね良い感じだった。

2018年8月5日日曜日

フィースト(The Feast 2006年アメリカ)

店が怪物たちに囲まれてしまったので籠城を余儀なくされる。電話も通じない場所で、主人公たちは自力で戦わざるを得なかった。

 テキサス片田舎のバーが舞台、店の外からやってきた怪物に襲われる映画であり、以前観た「フロムダスクティルドーン(1996年アメリカ)」を思い出させる映画であった。

フロム・ダスク・ティル・ドーン。クエンティン・タランティーノ監督で、少し若かったジョージ・クルーニーが出演している映画。バーの店内が舞台で、吸血鬼たちが襲い掛かってくるという内容。

 (あっても)明度の低い白色灯に、赤や青のネオンライトが浮かび上がる店内。アメリカの片田舎?にあるバー、というのは何やら独特の雰囲気があるようである。

 一癖二癖ある常連客が非常に個性的だが、始めの登場シーンごとに各キャラの説明がふざけた感じがして、少し安っぽい気もした。登場人物名:マヌケ、ハニーパイ、などの軽いノリでつけた名前と、寿命:70分、すぐ死ぬ、などといったふざけた説明などが、かえってインパクトを弱くしている感じもする。

 車で誤って引いてしまった怪物、その仲間の復讐だろうか、店が怪物にねらわれ、何人も襲われて殺されていく。その怪力によって、店のバリケードもそう持たない、という危機感の中、皆で知恵をしぼって倒そうとするも、結局女性の火事場の馬鹿力が一番強かったような気がする。男たちが取り押さえた怪物を殴り続け、素手で怪物の内臓をえぐりだしてしまうのは、鬼気迫っていた。

(おまけ)本作品に照明の雰囲気が似ているアメリカ?のバーの写真数例



2018年8月3日金曜日

エンド(EXTINCTION - The G.M.O. Chronicles 2011年 ドイツ)

 目に余るようなスプラッターシーンもなく、正統派の逃亡劇を描いた作品。薄暗い色調の画面の中、映画の話が進んでいく。
 ゾンビが蔓延し、一握りの免疫保持者だけが生き残るだけとなった世界。子供時代に遊んでいた軍の施設を隠れ家にする主人公。ほかの生存者を見つけながら合流し、施設に誘い入れていったが、やがてゾンビが進化・凶暴化し始め、そこも侵入され始めた。



 ゾンビの発生原因は、遺伝子組み換え食品によるウィルスの異常進化により、ふれた人たちがどんどん変異をし始めたことである。そしてやがて、制御する人間のいなくなった原子力発電所も冷却できず、すべて爆発することになり、原子力発電所保有国の放射能汚染が避けられなくなった。
 自らのやることなすことすべてに苦しめられることになった人類であった。これは過ぎたことをしすぎた人間への警告も含まれているようである。

2018年8月2日木曜日

グリード (2014年 中国)

副題は、from the deep。レンタルサイトで、こちらのものしか表示されなかったので、てっきり、1998年アメリカ製作のモンスターパニック映画と勘違いして借りてしまった。
ザ・グリード、こちらが、以前作られた方。「90分で3000人!喰って喰って喰いまくれ!」という副題がついている。

こちらが今回視聴の方。なんだか背景もモンスターもすごく似ている。ぱくった、というのだろうか。


 原題は、「食人虫 bugs」のようで、それを見て、中国映画だということに気が付いた。仕方なく見始めたが、食人虫の幼虫は明らかにCGだというのはバレバレではあったものの、ストーリーテンポやその他の描写部分は、そこまでひどい出来ではなく、そこそこ面白く見れた方だと思う。
 幼虫に食べられた人たちは、表皮も含めて皮下脂肪を食い荒らされ、骨と皮ばかりのゾンビのようになって倒れていく。そのシーンもホラーチックで見どころだと思われる。

 結局親虫を、ヒステリー状態に陥ったヒロインが、電動チェーンソーをふりかざして舌を切断して退治することになったが、それまでに多くの人が食われていった。

 実家の親も変わり者なので、ふと気が付くと、ボーーッと背後で体を傾けたまま、映画に見入っていた。
 自分もゲテモノは嫌いではないが、おばあさんが見るような映画ではないと思ったので「ええ、見てるの?!」と聞いたところ、「だってたまたまついてたから、見ちゃったんだもん。しょうがない。」と、やはり変人ぽく、わけのわからない言い訳をするばかりだった。