2023年4月15日土曜日

「ノック 週末の訪問者」を観てきました

 

7歳の少女ウェンは典型的な東洋人顔で、低い鼻すじとバリバリ一重の顔だが、俳優の名前や、立ち居振る舞いがかなり堂々として日本人らしくない感じから、おそらくは中国系?欧米人なのではないかと思われる。が、あどけなさがあってとてもかわいらしい。4人の訪問者の中で一番最初に自死をとげるのは、ハリーポッターに出演していたロン役の人だった。

とある自然豊かな郊外の、きれいなバンガローに訪れた、4人の不審者たち。突然の平穏を破って、誰かの命を捧げないと世界が終わるという。そんな突拍子もなく迷惑な話は受け入れることはできない。

が、4人のうちの一人づつが、徐々に自死をとげていく。TVのニュースを予言することで彼らのビジョンが当たっているのではないか?という気持ちにもなる。そうこうするうちに最後の一人も自死し、その直後に周辺の飛行機が何台も落ち始めた。時間切れまで間もない。

奇跡を目のあたりにした挙句、家族の一人が命を差し出し、ウェンと残ったもう一人の父が仲睦まじく生活しているのをヴィジョンで見たと言って息を引き取るという流れ。

アジア系の子供を養子を迎えた、LGBT(ゲイ)のカップル。現代のアメリカの世相を反映した家族がそのまま描かれているようである。

命を差し出せば本当に世界の危機が回避されるのかどうかは、映画の世界だけの話である。

 可能な限りのあがきはしてみても良いが、生き延びようとしてできそうもないことに臨み、地獄のような思いをするのも相当しんどい。できれば最後は心安らかに、または平常心のまま、いろいろなものに感謝したりしながら苦痛なく最期を迎え、死後の世界があるなら、神様や良い心の人に囲まれて暮らしたいと思うのである。