2019年10月29日火曜日

アローン



 ある朝目覚めたら、家族はおろか、人っ子一人街にいなかったが、数人だけ少年少女が出会った。町はずれから押し寄せてくる黒雲から逃げ、矢を放つ危険で正体不明な追っ手から逃げながら、無線の声を頼りに皆で避難生活をしていく。

 豪華ホテルの滞在シーンは少し心躍る感じを演出しており、良い部分であるといえる。緊張の中の弛緩、逃亡系物語の中で、いつかは破壊されたり侵入者によって終わってしまうのだが、つかの間の安らぎを与えてくれるプチユートピア感は好きである。

 こちらも実は最後に、「主人公たちはすでに事故で死んでいた」という顛末を迎える作品であった。「主人公は死んでいた」物語は、他に知っているものだと、「シックス・センス」「アザーズ」「パッセンジャーズ(2008年)」などがある。







アクシデント(2017年)


 親に内緒でフェスのチケットをとり、さらに乗るはずだったバスをエスケープ、知り合いのフェリシア?を呼び出して車に乗せてもらおうとするゴーイングマイウェーなキャロライン。チケットがない!という嘘でジェスを驚かせ、バスから降ろし、バスが行ってしまった後で、フェリシアと連絡がとれない、というオチ。軽率で計画性がない。
 親と友人を出し抜いて自分勝手な計画を立て、頓挫させるトラブルメーカー・キャロライン。案の定、ヒッチハイクしていかがわしい黒い車の、いかにもナンパ目的な感じの二人連れにまんまとついていった。

 頭の軽い、ノリの軽い、アメリカン?な若い女の子のノリというなら、ありがちであるが、フェスはどうした?というくらいなんやら違うほう違うほうへ?(夜になってもちっとも目的地には着かない感じ)行き、後部座席で男と絡み合いそうなジェスたちに気をとられて運転の男がミスり(運転手としては全くダメダメ。しかも盗難車であった)、暗い夜の山道で、停車していた車に衝突して谷底に転落するという、最悪な状況に。巻き込まれたジェスにやや同情し、ほとんどキャロラインが悪いと言いたい感じである。と同時に、ヒッチハイクの怖さを感じた。(乗せる方も乗る方も、善人とは限らないため)

 そう面白いといえる内容ではなく、脱出できない中で、いろんな状況が悪くなるのを見ている気分の悪さや、得体のしれない追っ手に殺されそうになる恐怖で物語が進む。(喘息持ちのキャロラインの呼吸を助けるために気管切開?のどに穴をあけたりするあたり、出血多量で死ぬから普通はできないなあ、という謎を残したまま、どうやら呼吸できるようになったりなど。)

2019年10月26日土曜日

ホスティル


 世紀末の世界。化学兵器により人の変異した、異形のクリーチャーとの攻防を重ねながら、ヒロインが夫との出会いからこれまでのことを回想しつつ物語が進行していく。ヒロインも夫役の俳優も、ともに大変美男美女でナイスカップルである。

 不良少女であったヒロインが、必要以上に意地を張り、子供の死産を機に夫と破局を迎える。しかし最後に出会ったクリーチャーこそ、変異後の夫であった、というオチが待っており、気づいた彼女は一緒に自決の道をたどる。そういう意味では、これはホラーというよりも愛情の物語だったのだなあ、という感じがする。

2019年10月8日火曜日

(WOWWOW)B級映画祭り~「ジュラシック・サバイブ」・「エンドオブアース地球最期の日」


ジュラシック・サバイブ:宇宙船が不時着した先は、恐竜のいる惑星であった。恐竜がCGというのがバレバレなうえ、登場人物の気の粗さやいざこざばかりに焦点がおかれ、ストーリー性もいまいち・・。


太陽嵐の脅威を描いたものだが、家族の脱出劇に焦点をおきすぎ。「私には無理。絶対にできない」と、脱出の足ばかり引っ張る娘に「そんなことはない。うちのファミリーならできる。」といちいち励まさなければいけない父親。めんどうくさい演出に重きがおかれ、ややうっとうしい。