ある朝目覚めたら、家族はおろか、人っ子一人街にいなかったが、数人だけ少年少女が出会った。町はずれから押し寄せてくる黒雲から逃げ、矢を放つ危険で正体不明な追っ手から逃げながら、無線の声を頼りに皆で避難生活をしていく。
豪華ホテルの滞在シーンは少し心躍る感じを演出しており、良い部分であるといえる。緊張の中の弛緩、逃亡系物語の中で、いつかは破壊されたり侵入者によって終わってしまうのだが、つかの間の安らぎを与えてくれるプチユートピア感は好きである。
こちらも実は最後に、「主人公たちはすでに事故で死んでいた」という顛末を迎える作品であった。「主人公は死んでいた」物語は、他に知っているものだと、「シックス・センス」「アザーズ」「パッセンジャーズ(2008年)」などがある。