主演は池松壮亮、ヒロインは浜辺美波。 |
仮面ライダー怪人の中でも秀逸なデザイン「蜂オーグ」。スズメバチがモデルのようである。 |
7歳の少女ウェンは典型的な東洋人顔で、低い鼻すじとバリバリ一重の顔だが、俳優の名前や、立ち居振る舞いがかなり堂々として日本人らしくない感じから、おそらくは中国系?欧米人なのではないかと思われる。が、あどけなさがあってとてもかわいらしい。4人の訪問者の中で一番最初に自死をとげるのは、ハリーポッターに出演していたロン役の人だった。 |
とある自然豊かな郊外の、きれいなバンガローに訪れた、4人の不審者たち。突然の平穏を破って、誰かの命を捧げないと世界が終わるという。そんな突拍子もなく迷惑な話は受け入れることはできない。
が、4人のうちの一人づつが、徐々に自死をとげていく。TVのニュースを予言することで彼らのビジョンが当たっているのではないか?という気持ちにもなる。そうこうするうちに最後の一人も自死し、その直後に周辺の飛行機が何台も落ち始めた。時間切れまで間もない。
奇跡を目のあたりにした挙句、家族の一人が命を差し出し、ウェンと残ったもう一人の父が仲睦まじく生活しているのをヴィジョンで見たと言って息を引き取るという流れ。
アジア系の子供を養子を迎えた、LGBT(ゲイ)のカップル。現代のアメリカの世相を反映した家族がそのまま描かれているようである。
命を差し出せば本当に世界の危機が回避されるのかどうかは、映画の世界だけの話である。
可能な限りのあがきはしてみても良いが、生き延びようとしてできそうもないことに臨み、地獄のような思いをするのも相当しんどい。できれば最後は心安らかに、または平常心のまま、いろいろなものに感謝したりしながら苦痛なく最期を迎え、死後の世界があるなら、神様や良い心の人に囲まれて暮らしたいと思うのである。
いわゆる多元宇宙(パラレルワールドとも言うだろうか)を扱った話である。そこにはアベンジャーズ映画でもすでに出てきた、不思議な空間が広がっていた。
映画「アベンジャーズ」で、人口の半分が消えるという大惨事を迎えた話からの後日談で、いなくなった人たちが5年後に復帰することができたのだが、その空白の時間に色々なことがあり、あるきっかけで「量子世界」に引きずり込まれてしまったアントマンと家族。
いろいろな情報が詰め込まれて展開も早いが、ミシェルファイファー演じるジャネットが、量子世界で反乱軍として活動していた、というのも突然の設定であっけにとられたが、量子世界での冒険は、目まぐるしかった。いろいろな者からの追跡をうけ、戦ったり逃げ回ったりしていくが、行きつく先は、そこに君臨する征服者「カーン」との戦いであった。
カーンは多元世界で自分の意にそぐわないものをことごとく殺害し、他の多元宇宙の自分とも、なぜかコンタクトをとっており、すべての宇宙で自分が征服者となる目標を立てているようであった。なので倒しておしまい、ではなく、他の次元のカーンもおそらく、魔の手を伸ばしてくるのではないか?という暗雲立ち込める感あるラストとなっている。
パラレルワールドは無数にある(らしい?)ので、答えとしてはつぶしてもキリがない、というのが答えなのでは?という気もするが、カーンの征服欲は収まらないようである。「執念にまみれた悪」といったところだろうか。
1984年映画「フットルース」でメジャーデビューして以降、いろんな作品に出演しているケビン・ベーコンの主演だが、悪役やひとくせある配役を演じているのも多く、またそれが似合っていたりする。
人相を見ると、シャープな顔立ちの中に、他人を寄せ付けないような、どこか違うところを見ているような目を感じ、そこがぞっとする感じがしてきそうで、名悪役としても光るものがある。態度は紳士的であっても野生動物のような眼光の目が「うるせえな!」と言わんばかりに語っている感じがするのである。写真によってなのだが、人とは違う、深い深いところをじっと見ており、そこに攻撃性が加わると、とてつもない恐ろしい役どころに変身する。ある意味ものすごい個性である。(カバー写真のケビンの表情も、亡霊にひきこまれるような感じがあって良い。)
さておき、映画の感想を先読みしたところ、ケビン・ベーコンが年取りすぎで奥さんと不釣り合いだ、だのいろいろ書かれていたが、たしかに還暦を迎えた人に対してそんなのは当然だという感想であるが、それはおいておいて、個人的には雰囲気の好きな映画であった。
風景や背景の美しさ・家の内部の美しさがあり、問題物件でなければ住みたい感じの家だと思わせる。ケビンの露骨な怒りの表情も、いやな感じが出ていて名演である。どなったり暴れたりなどの乱暴な態度をとるわけではないが、怒りに震える感じがものすごく伝わってくる。奥さんの「陰湿な怒り方」という表現が、言い得て妙だった。
数々の悪夢、幻視などをみさせられ、不気味な体験が続いたために脱出することにしたが、歩いて坂を下っても元の家に帰ってきてしまう。バカンス的な使用目的で借りた家が、悪魔が魂を集めている家だということがラストでわかったが、どうしても彼は、そこから脱出できなかった。それは、前の奥さんを、積もり積もった怒りの感情に負けて見殺しにした(奥さんが泥酔し、浴槽で溺死するのを見ていた)ことへの罪の重さを感じ、出ることができなくなってしまったものだと思われる。
結局、奥さんと子供だけ車でそこを離れ、彼はそのまま残った。やがてその家はまた、「入居可能」という表示になったが(ネット上)、彼は家に吸収され、その中でさまよう霊魂となってしまったようであり、再び家は、次の魂を探し続けていく、というしめくくりとなったようだった。
2009年公開のアバターの続編のようである。考えれば続編公開まで、13年ものブランクがあったのは意外である。 |
配役は、以下のページから参照できるが、このキャラをこの人がやったのかというのが見れて面白い。
https://www.cinematoday.jp/page/A0008647
(不思議ちゃんと言われ、特異な能力を開花させた少女「キリ」を演じたのは、意外にも大御所女優シガニー・ウィーバーであったなど)
自然と動物を愛するシー・ピープルたちと美しい環境、それに対峙する帝国主義のスカイ・ピープルたちとの戦いを描いている。どちらが地球寿命にやさしく、かつ、人々の幸福度が高いのかを少し考えさせられた話である。
いくら人間のアンチ・エイジングにきくからといって、クジラを殺して脳髄をしぼりとったあげく、残りはポイ捨てということをしているスカイ・ピープルのやり方は、野蛮だとしか思えなくなってしまうなど、便利な世の中と、その陰の部分も見させられている感じがした。
大学の講義室で時々一緒になる、不思議な感じの女子から、フェイスブックでの友達招待を受けた主人公ローラ。本人はリア充で、素敵な彼氏、仲の良い友人たちに囲まれ、充実した毎日を過ごしていたが、そんな中で一人ぽつんとしているマリーナから友人招待を受けて、何の気もなくそれを受けたところ、突然ストーカーのように付きまとわれた。
そこから距離を置こうとして嘘をつくもばれて、いよいよしつこく迫られ、友達を取り消した。彼女に見つかってしまったリア充写真は、ローラの誕生日で集まったルームメイト、クラスメイトやその彼氏友人と、自分の母親と自分の彼氏、楽しくにぎやかな一日を過ごす集合写真であった。そしてその直後に自殺してしまったマリーナの逆恨みの呪いが、ひとりづつに降りかかっていくのだった。
映画「スペル」のような、逆恨み系でかつ粘着度の高いおそろしい恨みがふりかかる話である。フェイスブックの相手の友達解除をしたり、書き込み削除ができなくなったり、退会もできなくなったりと、本当にあったら非常に嫌だと思える事象が次々起こり、ローラを囲んでいた周りの人たちも次々と死んでしまう。
呪いが発動して死ぬ前に、大体、奇妙な気配と幽霊たちの出現などでパニックとなり、そのあと何かにあやつられるようにして自殺してしまった人々。そこの雰囲気の不気味さが、この映画を見ていて怖いところである。
そして最後にはローラが、自殺したマリーナの後釜になり、フード付きのパーカー姿でひとり校内にたたずむようになって、新たな犠牲者を待ち構えているようなエンディングとなっていた。
そしてこれは、あくまでも個人のものすごい怨恨によるものであり、特定の個人の魂が醜くねじ曲がっていて、かつ、ものすごい呪いの力を持っていたために、とばっちりを食った周りの人たちが、非常に迷惑させられたというストーリーだなあ、というしめくくりをしたい。