2023年11月2日木曜日

死霊館のシスター 呪いの秘密 を観てきました

 

雑誌のページが高速でめくれ、シスターの姿をかたどったあと、本物が現れる。ところどころに怖いシーンがちりばめられている。

ホラーファンなら知っていると思われる、「死霊館シリーズ」最新作である。日本の霊や呪いといった類とは別で、「悪魔」というわかりやすい存在が復活しておそってくる。

教会の関係者がなぜか、「悪魔が復活してくる」とはっきりわかっていて断言するというところがえ、なんでわかるの?という不思議さもあるが、相手が悪魔だとわかればわかりやすい。が、ところどころのシーンが恐ろしく、びっくりしながら見ていった。

牧師の体が浮遊して炎上したり、暗闇の多い部屋や階段で、いきなりオバケが現れて襲い掛かってくるなどの、びっくりシーンが多い。が、もともとは霊というよりも悪魔であり、立ち向かうべき対象がはっきりしているところが日本的ではない感じがする。信仰の力をもって、神への気持ちを信じて最後は悪魔に打ち勝つ、というのがなんだかすごくわかりやすい。

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雰囲気的に似ており個人的に好きだと思った作品で、「インシディアス」(好きなのは、第一作目)というのがあるが、悪魔的な恐ろしい形相の女性が出てくるというところに共通点があるだろうか、今までなんとなく混同しそうになっていたが、シリーズとしては別物らしい。



2023年10月17日火曜日

ウェルカムトゥダリ

 先日、恵比寿ガーデンプレイスの三越跡地にできた施設を見に、そちらに行ったときに、隣にあるユナイテッドシネマで上映しているものをちらっと見たところ、ダリの自伝的映画が上映されていたので、興味をもったものだった。


アート関係の興味から、この作品をみることにしたのだが、作品については殆どふれられておらず、まさにダリ本人の生涯を描いた映画であった。

妻のガラは、ダリの才能をいち早く認めた一人であるが、いわゆる強烈な鬼嫁というのか、馬車馬のようにダリを働かせ、遊ぶ金やぜいたくなものを買う金を作るためにも作品を作らせようとしている。

ダリは自分が常に「ダリ」でいないといけないと思っていて、鬼嫁のガラに叱咤激励されないと作品が書けないという状態であったようだ。ダリの絵は素敵であると思うが、絵の生みの苦しみは半端ではなく、才能を絞り出すような感じであったのだろうか。そして、仕事に取り掛からない時間は酒池肉林のようなパーティを開催し、浪費も激しく生活は夫婦ともに乱れていた。

夫婦どちらにもだが、「老い」への恐れが感じられ、それをいやだと思いながら否定する姿勢も描かれていた。
ガラは若いミュージシャンを囲って資金援助をしてやったりと、やりたい放題を続けるが、ある時に若い秘書に、そのことをダリに暴露されて大変なことになる。

矛盾を抱えるほど大変になっていくのだが、そういう夫婦は時折いるかもしれない。半分わかっていたことかもしれないが、表面化してはいけない事実、というものがあるのだということ。無茶をしながらでも続けないといけないライフスタイル。そういった問題を抱えながら、この夫婦は生きてきた。本当だが言ってはいけないこと。若い者ほどそういうのがわからないし、真面目に黒白をつけたがり、暴露してしまうのだ。

スペインの片田舎への転居後、ガラが死去し、ダリも年老いて入院した。強烈な個性を持つ二人であったが、命は限りがあり、派手な生活も一時の花火のようなものだなという、人生のはかなさのようなものが感じられた。




2023年9月7日木曜日

ホーンテッドマンション を観てきました

 

ディズニーランドの人気アトラクション、ホーンテッドマンションにちなんだ映画で、そこそこ現場の雰囲気に寄せてある部分が楽しめる。

2003年にも、エディ・マーフィ主演での同名映画が公開されたが、そちらは観ていないので、機会があったら見たいと思う。

奥さんを失った悲しみを持ち続ける物理学者、後から関わった人物たちが、幽霊屋敷に住む親子のもとを訪れ、因縁に巻き込まれていく。

屋敷に出没するゴーストたちは実は被害者たちで、彼らの命を奪い、屋敷に縛り付ける悪の親玉が背後に隠れていた。屋敷から出られなくなった人たちが、力を合わせて親玉ゴーストと戦う、というストーリーであった。

とにかく怪奇現象も、怖いというよりは魔法じみているし、ゴーストたちも自己主張がはっきりしていてよくしゃべる。みな愛嬌たっぷりで、オバケの不気味さはあれども、ユーモアに満ちた世界が広がる。

日本のホラー映画のように、ぞっとする場面の演出に秀でていて笑いの余地なし、というガチのホラーとは別ジャンルだという気がする。

もう一つの感想としては、単一民族の日本人からするとああそうか、という感想しかないのだが、昔のハリウッド映画の風潮とは違い、この映画は黒人がメインキャストとして完全に過半数を占めており、最近の風潮を感じさせられる映画だと思った点である。


2023年9月1日金曜日

MEG ザ・モンスターズ2 を観てきました

 

数年前に公開された第一部作に続く続編。今回は、MEG以外にも、あまりにも脅威の生物が多く、ちょっと忙しい感じになっていた。

今回は、前回のヒロインであったスーイン(リー・ビンビン)は故人となっており、その娘役メイインが主演のジェイソン・ステイサムとかなり大きな役割を果たしている。

リアルで同じことが起きた場合、最初の数分のところですでに命を落としているであろう、というハードモードなあらすじである。

まず、マリアナ海溝の底に向け、潜水艦に乗っていくところからすでにとても危険、ライバルが岩石を爆破したのに巻き込まれ、潜水艦が故障したところでゲームオーバー。そのあとそこを脱出し、残り少ない酸素で基地を目指して歩く、というところでありえなさそうである。

その後のメガロドンたちの襲撃、凶悪な海底トカゲ?たちの襲撃をうけながらなんとか内部まで避難するも、残りの人数も減っていたが、全滅しなかっただけましである。

そもそも、ジウミン(メイインの叔父)が、研究所内で飼育している?飼いザメをてなづけたと言って、海中で音波スイッチを手に、指示を出そうとしているところからして怪しさプンプンであった。

まずサメ相手に信頼関係など構築しないほうがいい、というのが人間的な直観である。それは大目に見るとしても、スイッチが壊れて音波が出なくてガブリ、もしくは、スイッチを海底に落としてしまって拾うのが間に合わなくてガブリ、こちらの顛末も予想された。が、その時のシーンではどちらも起きず、飼いザメがジウミンの指示に従っていた。

前半は潜水艇の故障と海底幕の損傷による海底生物の海上への流出(メガロドン、海底トカゲ、海底巨大ダコ)がおき、後半は、研究所から最寄りの島(リゾートビーチ)への脱出、島での海獣パニック、という展開となっている。

トカゲたちがいるため、島の内陸でも多くの人たちが襲われ、休まる暇がない展開だった。

これも必要だったのかわからないが、オオダコも現れて人を襲ったり、メガロドンと共食い状態になったりしていた。

そして、ジェイソン・ステイサムのタフな行動力、ゴタゴタ言わないで冷静に考え、戦う姿にかっこいいヒーロー的なものがあるのだと思われる。