楽天レンタルがなくなってしまう前に借りた1枚。80年代の雰囲気を感じさせる、コミカルなブラックファンタジーである。
(あらすじ)
ビリーのお父さんがチャイナタウンで買い取ったギズモ。光・水・深夜すぎのえさやりを禁じられるも、皆の不注意で、ことごとくそれらが破られた。おとなしく、かわいいギズモがコップの水をこぼされて水浸しになったところ、毛玉がいくつかとびだし、ギズモコピーが生まれてしまう。だがコピーはずるがしこく、深夜過ぎになってからビリーからえさをだましとり、さなぎを経て醜いグレムリンたちに変身する。
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はじめに買い取った、オリジナル・モグワイ。グレムリンの母体になったが、本体はずっとこのまま。 |
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本体から分裂して変態をとげた、グレムリン。醜悪な外見に負けない邪悪な性格で、凶暴である。
グレムリンのリーダー格「ストライプ」は、水槽に自ら転落して分裂し、グレムリン大軍団を作り上げてしまう。酒場や映画館に集ったそれらは、人間のように群れて歌いしゃべり、酒をのんだりポップコーンを食べながら映画を見たりして、やたらと人間くさい。違いは、人間より品がなく、ひたすら食べ物を食い散らかしこぼしまくったり、器物によじのぼってぶらぶらとぶら下がって遊んだりと、やんちゃな子供のようである。
もし、ここで主人公がグレムリンを倒しきれず、敵意をむき出しにしている彼らに人間たちが殺戮されてしまったら、グレムリンの世の中になってしまう。が、グレムリンもグレムリン同士、エゴの塊なので人間と同じように同族を殺し合い、犯罪もまん延しまくる世の中になるだろう。そのくらい人間に近い(外見と品のなさが違うだけ?)存在に感じられる。
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