山の方からオバケが迎えにやってくる、そういうフレーズからスタートする話である。
妻夫木聡と黒木華演じる夫婦、二人の間に生まれた女の子。夫の順調な会社での仕事や新しいマイホーム。絵に描いたような幸せイクメンパパのブログ。だが、その裏にはとんでもない真実と、奥さんの本音も隠されていた。
その笑顔、本物ですか?あなたの話、本当ですか?という問いかけを感じさせ、少年時代に山の中で女の子が妻夫木に放った一言、「あなたにも山から迎えが来る。理由は、嘘つきだから。」というのが何度も蘇る。
一見幸せそうにしていても、隠しきれない心の闇をめがけて「それ」はやって来て、一度狙われるとほぼ逃げられず、惨殺死体として死を迎えてしまうようである。
霊媒師を演じる松たか子の好演、霊媒師妹役の小松奈菜、柴田りえの自然な演技も光っていた。除霊のあと、現場にいた関係者はみな死んでしまい、また、大量の血液がマンションの窓から噴き出したが、松たか子霊媒師がどうなったかは、定かでない。