公開当時のころ、たしかこのCMが流れていて、看護師が光る注射針を寝ている患者の目に向かって突き刺してくる映像が流れていたと思う。問題のシーンがジャケットにもなっている。 |
ポスター画像 |
映画の概要は、こちら。
小さな田舎町で起こった残忍な殺人。だがそれはほんの始まりであり、よそからその町に立ち寄る人たちもそうだが、街の住民も残忍な手口で襲われ、殺されてしまう。どんどんまともな人が減り、見かけは普通なのだが、雰囲気のおかしい人が増えていく。小さな町だからこそ、それがひしひしと伝わってくる。
ここに出てくる死人たちが他のゾンビ映画と違うのは、一般ゾンビ映画のように、腐敗したり血をしたたらせながら唸り声をあげておそいかかってくる、いつものゾンビタイプとは違うところである。が、見かけは生前そのままであるものの、心が完全に死人となっており、単独での恐ろしい殺害もするが、仲間同士で徒党を組むこともあり、生きている人間を捕まえてその惨殺シーンを皆で写真撮影しながら殺していく、ということもする。そこがとても恐ろしい、寒々とした世界を作り出している。
その黒幕はサイコパスの葬儀屋で、復活するのは「暴力によって殺された人の死体」で、その心臓を抜き出し管理することで、ゾンビとして支配することができるということで、次々とそれらを増やしていく。激しく損傷した死体を、天才的な技術によってきれいに修復してよみがえらせ、彼は作品だとして扱っている。
真相に気づいた主人公の保安官も実は、彼自身も殺されて蘇ったという事実に気づいたのだが、ゾンビという割にはまだまだ人間性や良心は残り、懸命な捜索活動を続けていたわけなのだが、やはり死者だったというところで、深い絶望の底に突き落とされてしまう。葬儀屋のメンテナンスを繰り返さないと、いずれ朽ち果てていってしまうという。(それがあったとしても、どのくらいもつかわからない。)自分が生きた人間ではなかった、というエンディングで幕を閉じた。