純粋な和製ホラーの場合、幽霊の気持ち悪さ以外にも、呪いやしきたり、念、など日本特有の背景への不気味さ、など、気味悪さも奥深かったりする。そういった発信側の作り方もそうだが、それを受け取る観客の感受性も含めて、物語の世界が作り上げられる感じがあるなあと思う。
2024年6月30日日曜日
日本と世界・ホラー映画への一般的な感想
2024年6月29日土曜日
シャッター(2008年 アメリカ)
奥菜恵が完全にオバケ役、不気味な女のキャラクターとなって登場。 |
2024年6月28日金曜日
ミラーズ(2008年)
同僚を誤射して停職中となった刑事が、警備員の仕事を見つけ、廃デパート内を巡回したときから怪異現象が起き出した。 先日亡くなられた、ドナルド・サザーランドさんの息子、キーファー・サザーランドの主演。 |
エクソシスト映画のエッセンスも取り入れた感じである。火事で廃屋になったデパートの地下には、精神病院が隠されていた。そこに入院していた少女・エシカには悪霊が取りついており、彼女から分離された悪霊が鏡に入って暴れ出した、という話。
一度鏡に取りつかれてしまうと、家に帰ってからも鏡の霊障がバンバン起き、家族まで巻き込まれるというありさまである。鏡を離れても、映っていた自分が一緒に移動せず、鏡の中からにらみつけている、という鏡にまつわる怪談・あるある現象も起きる。が、鏡がそこから自殺行為を行うと(例えばするどい刃物で自分の首を掻き切ったり、顎を引きちぎるなど)、現実の本人もその同じ通りに死んでしまう。かなり過激な殺害を行う、狂暴性の強い恐ろしい相手である。
刑事の同僚に頼んでエシカを見つけ出し、再度霊を呼び込んでもらう。取りつかれたエシカは結局、爆発に巻き込まれて死亡。 悪霊の目当てはエシカ、その本人が死亡したことから悪霊は取りつく対象がなくなり、退散したのか?いまいちよくわからない。それとも、爆発は全てを吹き飛ばすのだから、霊も例外なく吹き飛んだのだという爆弾最強説か?とも思える一段落である。 が、そんな悪霊の行く先への疑問を残したまま、主人公の刑事は、生きながら鏡の世界に閉じ込められてしまったらしい、というアンハッピーエンドを迎える。
脱出したと思いきや、現実世界とそっくりなアナザーワールドに迷い込んでしまった結末は、映画「サイレントヒル」のラストにも言えるような、何とも言えない殺伐とした孤独感のようなものを感じさせる。
ザ・ウォッチャーズ を観てきました
昼間のうちに食料を森から調達し(狩り・採集)、日が落ちたときには通称「鳥かご」という建物にこもらないと、化け物に襲われてしまう。森には結界のようなものがあって脱出できない。 |
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「助けて」と鳥かごの外から、夫そっくりな声で叫ぶ声。モニターには夫が映っていたが(衣服を付けていないようにも見えたが、そこが怪しかった)、間に合わず襲われ、建物内に招き入れることができなかった。が、後から考えるとやはり、化け物の変身であったということがわかる。疑心暗鬼の怖さを感じさせるシーンであった。
建物にあった謎の地下室を発見したことから、ことの真相のような状況を把握し、森外れの沼に留めてある船での脱出を試みることになった。化け物たちは変身能力を持っており、家族に化けたそれに囚われ一名脱落するも、なんとか森からの脱出に成功した。
が、そこで話が終わるのはあまりに単純すぎる上につまらない。真相を、録画された動画で語っていた教授、彼がもしかすると実在しない人物とかだったり?と勝手に想像していた。すると、一緒に脱出し、人間だとばかり思っていたマデリンという女性がじつは、化け物「妖精と人間のハーフ」だったということがわかった。それは、教授が自分の亡くなった奥さんへの未練があって、それに化けさせていた、という真相であった。
2024年6月21日金曜日
ドナルド・サザーランドさん死去
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2024年6月20日木曜日
ヒューマンキャッチャー
いわゆる怪物ものであるが、ストーリー展開や演出にぐだつきがなく、見ごたえがあって面白い。 |
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冒頭は、案山子(かかし)に紛れて杭にぶら下がっていた怪物だったが、それが動き出し、農家の少年を襲った。案山子は不気味だなあ、動いたら怖いなあ、だがよく見てみると、動くかもしれない?という恐怖心を煽り立てるような、そんな展開である。
いわゆる食人コウモリ的な怪物で、黒ずんだ不気味な形相の男、その背中に巨大なコウモリのような羽がついていて、ものすごいスピードで追いかけてくるのである。
バスケットボールチームの少年や大人たちの乗った、走行中のバスを、飛び道具も使ってパンク停止させ、バスの天井や窓を破壊して襲って食う。脳が半分破壊されてなくなっても死なないという、13金のジェイソンのような生命力がある。
予言夢のようなものを見る少女によって、それが何か説明された。23年に一度戻ってきて、23日間、人間を食い続けるという怪物らしい。
手動兵器のモリで大ダメージを与えたが、途中で動かなくなった怪物。23年周期のそれの時間がきたため、休眠状態になったようである。が、それを家に持ち帰り、23年後の再会を待つ、という農家の親子もすごい。決して倒せない、という設定のようだが、また起きてしまったら今度はやられるのではないだろうか、という不安を感じさせる。が、懲りずに23年後もその怪物を「地獄のコウモリ」といってミイラを家に展示しつづけている。それが目を覚ます前に、せめて、動けないように手足胴体・首などバラバラにしておいたほうが良いのでは、と思わせながら物語は終わった。