2017年4月22日土曜日

ゴースト・イン・ザ・シェルを観てきました

こちらの作品は私は見ていないが、日本の漫画・アニメ「攻殻機動隊」というのが原作になっている。
人間の脳をロボットアーマーである人工体に移植し、戦闘力を強化して治安維持のために戦わせるという話。

CMでも観たが、北野武さんが出演している。ハリウッド映画なので英語でセリフを言うかと思いきや、すべて日本語で通していた。主人公の母親役で出演の桃井かおりも英語でそつなくセリフを言っていたが、北野さんはどこに行っても北野さんだという位置づけで、世界の北野の風合いを保つべく、あえて自国語でしゃべっていく演出なのかもしれない。
 他はすべて英語で進行していくので、日本語でしゃべって他のアメリカ人に通じるわけがない・・、という構成の矛盾点は気にしないで見ていけという暗黙の了解なのだと思うが、この人はやっぱり、内閣府第九課長という役柄の中でも、「風雲たけし城」の殿をほうふつとさせるイメージが健在だった。

 電脳の世界を牛耳ろうとする会社組織に対抗するヒロイン、スカヨハ(スカーレットヨハンソン)であり、変わらずキュートな相貌でかっこいいが、せっかく映画なのだからビジュアルもこだわりたいし、ベージュ系のお肌のようなスーツではなく、例えばガラスコーティングなどがかかった、メタリックなシルバーパール系などのスーツが見た目キレイなのでは、と個人的に思ったりした。

原型は、日本の女優さんから顔型をとったらしいが、こうしてみると、不気味にしか見えない。(作中登場する芸者ロボ)

顔面が開くと、このようなお化けのような骨組みがあらわに。


(おまけ)
が、この芸者ロボ、原典は意外とここからヒントを得ているのかも?しれない。
映画「キューティーハニー」(2004年日本)に出てくる悪役、スカーレット・クロー。

ちゃらちゃらとした女芸者風だが・・。

形相がいきなり変わって、口から高出力ビームを発射する。


2017年3月30日木曜日

パッセンジャー

アン・ハサウェイ主演の「パッセンジャーズ」(2008年アメリカ)とは別作品で、今春公開の映画を観てきました。



 一言で言うとこれは、形を変えたユートピア物語だという感じがする。途中いろいろあったが、愛情と安らぎに満ちた??人生の物語である。
 隕石との衝突が原因らしく起こった宇宙船の重大なダメージ。おそらく宇宙船のコンピューターが自己判断で選んだ?とも思えるが、長期コールドスリープから起こされてしまった5000人いる乗客の中の技術者と、後から起こされた甲板長(マトリックスのモーフィアス役だったローレンス・フィッシュバーンが演じている)。

 話し相手が、設置型のアンドロイドのバーテンダーしかいないが、入植地にたどり着くまでの残り90年を、一人宇宙船の中で過ごさねばいけない恐怖。
 主人公がある美しい女性(ジェニファー・ローレンス)をスリープから起こしてしまい、入植地到着前に船内で一生を過ごす運命を共にさせてしまう。
 「溺れる者はわらをもつかむ。つかまないと本当に溺れ死んでしまう」というのは甲板長の言葉だった。主人公の行動に100%賛同はできないが、その言葉にとても納得がいってしまう。

 宇宙空間を余興で漂ってみるシーン、船内プールからガラス越しに宇宙空間が見れるというぜいたくさ、無重力になってプールの大量の水が巨大な水玉になっておぼれかけるシーン、見どころはいろいろある。

 爆発しそうになった宇宙船の修理は、コールドスリープから起こされた三人の、誰が欠けても成し遂げられなかった。
 何も知らずに90年後に起きた人々に、満ち足りた人生を送ったと思われる?女性の書置きが残された。

2017年3月17日金曜日

「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」を観てきました

特殊能力を持つ子供たち。1943年9月3日という閉鎖時間の中を永遠にループして生き続けていた。

 他作品でいうところの、ハリー・ポッターの魔法学校、X-MENのミュータント学園といったところだろうか。タイムループという守られた空間、特殊能力を持つ子供だけが入れる空間に主人公の男の子が入り、さまざまな事柄に巻き込まれていく。

 施設が爆撃される直前で時間をとめて逆回しして、また1日の始まりから時間をやり直し。だが、リセットされるのは時間だけで、記憶はどうやらそのままらしい。

 時間のループを題材にした話は他にもいろいろあると思うが、古くは子供時代に見たアニメ「うる星やつら映画版・ビューティフルドリーマー」というものを思い出す。
 そこでは学園祭前日の一日がぐるぐると繰り返されるのだが、記憶もリセットされてしまうため、誰も気づかない。だがある教員が、おかしいと気づいて発狂しそうになることが発端になっていく、というストーリー。

 そういった中、奇妙な子供たちの能力が不思議感をさらにかもしだす。悪の能力者バロン、人間に戻るために子供たちの目玉をとって食おうとする恐ろしいホローたちと戦っていくところがメインストーリーだが、建物や背景の美しさも見どころである。

 
恐怖のホロー。目玉を食われた犠牲者たちの顔がホラー感を増す。ハリポタシリーズの「ディメンター」のような不気味さ。
不思議な施設の管理人にふさわしい、ペレグリンの美しい神秘的な笑み。
埴輪様の覆面をかぶりっぱなしな二人。石化能力があるのなら、もっと前面に出して戦えばよかったのに?!





2017年2月24日金曜日

ヴィジット(The Visit)

妖怪などの類は一切でてこないスリラー映画だったが、どういう類のものが出てくるのかわからないまま見ていたので、老婆の狂気が妖怪そのものに見えて恐ろしかった。
深夜の徘徊中に少年が設置した隠しカメラに気づき、おそろしい形相を向ける老婆。
深夜、叫び声をあげながらもの吐しゃ物を吐きまくる祖母。また、違う晩には、恐ろしい奇声をあげながら、動物のような姿勢で廊下をひたすらかけずりまわったり、猫のように壁を爪でひっかきまくったり。

 あるとき、床下にもぐって鬼ごっこをしていた姉弟。ところがいつの間にか、違う誰かがはいずって来て二人を追いかけだした。恐怖にかられて間一髪、床下から外に出たら、祖母がなんと、床下鬼ごっこに参加していたのである。そしてその後ろ姿からは、むき出しの臀部が露出していた・・。そのほかにも、闇男?(だったか)をだまらせるために笑っていないといけない、などと言って一人でげらげらと笑い続けたり。

 一方の祖父も言動がかなりおかしく、心配だったものがやがて、不気味な存在へと変化していく。

 病気である、変わっている、という見方が、だんだん恐怖へと変わり、スカイプでお母さんに早く迎えに来てほしいと乞う二人。その背後に祖父母が現れ、お母さんが「その人たちは、誰?」と聞いてくる展開かと思ったが、そこは違った。が、ほどなくして本物の祖父母の死体が見つかり、精神病院の脱走者がなり代わっていることが判明。

 偽の祖父母は姉弟をも殺そうとし、精神を病んだ狂人が非常に恐ろしい存在で迫ってきた。本作品では人間以外は出てこないが、とても怖い映画であった。


2017年2月11日土曜日

午後ロードショー 「デイアフター2020 首都大凍結」

なんとコマーシャルの多い番組だったろう。コマーシャルの入るのが頻繁でしかも、数も多く、録画時間が3時間にもなっていたが、それをぬくと正味何分映画だったのか。それだけうまみの多い有名作品だったのだろうか??録画で見なければ、あまりのコマーシャル中断の多発によって、何が何だかわからない映画となっていたかもしれない。

一般のTVドラマ映画だったようであるが、壮大なスケール感はあるようなので、見てみることにした。

エネルギー危機が日常化するなか、無理押しした北極の石油掘削だが、それをきっかけに地下温水が噴出してメキシコ湾流がとまり、氷河の世界が北半球を覆ってしまう話。

冒頭で、氷山の研究中、クレバスに誤って転落したおじさん。こういううっかり者が、たいていこの手の映画では早死にするものだと思っていたら、この人が主人公で、氷河発生を警告していく科学者だった。

リチャード・ロクスバーグさん。他の知っている作品では、ニコールキッドマンの「ムーランルージュ」に男爵役で出ていたようである。

シュワルツェネッガーのごつさをとって、つるんとさせたような二枚目、スティーヴン・モイヤー(環境大臣)

若き日のサム・ニール。このときから老け顔だった?!数十年間、雰囲気の変わらない容貌を保っている(1981年 オーメン・最後の闘争 より)。本作では石油採掘を強行させる悪徳社長役。

女性陣は、気の強そうな容貌の美女たちがそろったが、今回はちょっと省略。