2016年12月24日土曜日

午後ロードショーより 「バイオハザード」

 言わずと知れた、ミラ・ジョヴォビッチのシリーズ・ゾンビ映画である。この第一作は2002年、今はなき東急文化会館でだっただろうか、渋谷の劇場で公開時に見た。が、テレビでも何度となく放送されるので、すでにおなじみ感が強い作品である。

 なので感想を書くにも、かなり今さら感があるのだが、気づいた部分をピックアップして記録しておこうと思う。

 往年の名作でゾンビ映画の金字塔だと言われている、1978年公開の「ゾンビ」(Dawn of the Dead ジョージ・A・ロメロ監督作品)に出ていた、ケン・フォリーさん演じる軍人のピーターと、本作の特殊部隊のワン隊長がとてもイメージがかぶっている。

往年の名作、「ゾンビ」(1978)今見ても、良い映画だと思う。


(1978年ゾンビ)取り乱す同僚を叱咤激励する、頼りになる軍人、ピーター。(ケン・フォリー)

(2002年バイオハザード/コリン・サーモン)冷静沈着で行動力もあり、頼れる存在、ワン隊長。が・・。

 どちらもかっこいい黒人軍人で、身のこなしが素早く、沈着冷静で適正な判断で仲間をまとめていく、頼れるリーダータイプである。精悍な顔つき・外見もカッコよく、まさに物語をいい感じに引き締めている。

 両者の違いは、最後まで生き残っていたか、死亡終了か、である。
 バイオハザードは、ゾンビ映画というジャンルだが、人工知能の冷徹感が、不気味に描かれている。ウィルス流出の機密保持のために、地下都市で働く人たちを、ほんの数手間で抹殺したAI、「クイーン」。

 ワン隊長の死はあっけなく、クイーンの主電源室前のレーザーで、数秒で全身バラバラにされるという最期だった。そのシーンは、人工知能への無機質な恐怖感を、十分に感じさせるものだった。