バレエ寄宿学校で起こる、変異の数々。背景には3人の母(悪魔、魔女ともいわれる)の存在が。 |
原作の味わいを思い出しながら見ていたが、残念なことに、良さがいまいちわからなかった。
アメリカから入団テストを受けに来た女の子。その子が踊る踊りに呪いをかけたのか、地下でバレエ団退団をもくろんでいた女性が踊りに合わせて複雑骨折を繰り返してボロボロになっていくところがかなり残忍なシーンだった。
踊りがなんやら裸に近い格好で、地を這うような、のたくりダンスになったり、ラストも暗い照明の中でみんなすっぽんぽんだったりと、エロティシズムを描きたかったのだろうか。さらわれた老人すらも同じ姿で、寝転がらされて泣きじゃくり、そこまでしなくてもいいのでは、という感じである。爽快感の反対を感じてしまう。
だが、誰と誰が魔女の総本山で、なぜアメリカから来た女の子がいきなり総本山のマザーである、と名乗りだして、いきなり悪の総本山の一員であるらしい醜く全身ただれた怪人をぶち殺してしまった(だっただろうか)のか、人物に対する説明や流れを理解させるものが乏しく、非常にわかりにくい。旧作のあらすじを知っていなければ、ますますわからなかったと思われるが、想像で補っておくことにした。
なので、意味不明の混沌映画、とだけ感想をつけておきたい。