2019年2月10日日曜日

私はマリアカラス

本当は、この映画に私が興味を持って見に行ったわけでゃなく、母と二人で行こうとして、鑑賞日に雨が降ってしまい、足の悪い母は行けなくなったために私が一人で行くことになったものである。

ちょっと濃い顔立ちの美人である。ケイト・ウィンスレット、ウィノナ・ライダー系の美貌にもう少しクセをつけた感じ、というのか。


 母が銀座好きなのに合わせ、日比谷シャンテの東宝シネマのチケットを買っていた。母はマリアカラスのファッションに興味があって観に行きたい、と言っていたが、ファッションアイテムはそれほど印象的に描かれていなかったような気がする。それとも私が無頓着で軽く流してしまっただけだろうか。

 それよりも大変自伝的な、しかもすべてが本人出演の古いフィルムを使っているので、特別にファッションにクローズアップしたとか、演出・脚色を行う、という要素が少ないと思う。
 作品の印象としては、本人の見えない苦悩やプライベートが描かれていて、表からは見えないものも描かれており、人物について深く理解ができるものとなっていた。

 公演を一つ終えると、何か月も休養を取らないと、とても心身が持たない、というのも自ら語っていたし、常に何か心のよりどころを必要としており、耐えてしのんだ部分もたくさんあるのだという、華やかな外見の裏の部分も理解することができた。

 それにしても、歌唱シーンを見ていると、さすが、素晴らしい、としかいいようのない才能、「これは本物だ」と思わされたすごいものがあると感じた。