裏スーパーマン、もしくは、ダークスーパーマン、ブラックスーパーマンと呼べるだろうか。 |
子供ができなかった夫婦が、野山に落ちた隕石から拾った子供だったので、ブランドンはもともと宇宙人だったが、思春期を迎えた彼は自我に目覚め、とうとう人間をやめてしまい、残忍な方法で人々を殺し始めた。
いきすぎた反抗期やその他の事情で親子が殺し合う、というのはまれに起こり、ニュースでも取り上げられているが、この物語はすでに人間同士の戦いではない。
瞬間移動や怪力、飛行能力など、超能力が強すぎて人間とかけ離れてしまった。悪意と敵意を持ってしまった「ブラックスーパーマン」といったところか。
一般論的に、ある日を境に人間と全く次元が違ってしまった場合、ちょっとむかついたから消してしまおう、と人によっては簡単にそう思ってしまうのだろうか?という恐怖感がある。
子供が大人になって、冷静に自分の親を見つめることができるようになったとき、自分もそうであったが親にある失望を感じたり、反発を感じたりするのは時折あることである。が、そうではなく、この映画の両親は何も悪いところはなかったが、子供の悩みや本能をどうすることもできなくなり、子供が結局化け物になってしまったという話。
そして最後のほうで「良い事をしたい」と良い心を見せかけた?少年に、宇宙船の破片を突き刺そうとした母親。この余計な行動がなければ、もしかすると双方が和解し、ハッピーエンドになっていたのだろうか?という感想も抱かせた。