2025年8月23日土曜日

「近畿地方のある場所について」 を観てきました

2023年に小説投稿サイト「カクヨム」に投稿されたものが原作ということ。

ある怪異について、追跡調査をする人が次々と失踪する、そんな事態を調査していた雑誌編集社の先輩社員。ある晩怪奇現象が起きた直後に姿を消し、後の仕事を引き継いだ後輩社員。その身を心配して一緒に調査に付き合う女性先輩社員。

取材画像がことごとく不気味で怖いものばかりだったが、やがて怪異に襲われながらも呪いを免れる方法を見つけ、ペットを飼うことにするも、次々と死ぬために補充を欠かせられなくなってしまう恐怖。

そういった怖さがいろいろ重なる中、後輩社員も怪異に見舞われるようになる。

菅野美穂演じる女性先輩社員は、はじめは猛烈に調査を反対したが、やがて子供を亡くして宗教にはまっていた過去、さらに、後輩社員をいけにえにして子供をとりかえすという行動に出るといった狂気の展開になった。

子供をとりかえしたといっても、結局は触手だらけの化け物で、全然うれしくないでしょうと思っていたら、その女性社員自体も目元が奇妙にゆがんだ、何か人間以外のものになっている様子だったので、これは関わればかかわるほどだめなものであった、という不気味な呪い系の物語である作品だといえる。

ストーリー展開はテンポもよく、怖さが上手にちりばめられており、面白い作品だったと思う。呪いの原点はどういったことなのか。それもなんだか不気味な昔話であった。失踪した先輩社員のその後の追跡でわかった様子も、かなり怖く不気味であったこと、取材VTRに出ていた大学生もかろうじて正気を保っている感じが、全員がボロボロになっている状況であり、救いのないストーリーであるといえる。