2017年12月25日月曜日

死霊館 エンフィールド事件

映画インシディアスに雰囲気のやや近い、悪霊ホラームービーである。実際に起きた事件をもとにしている。

父親役と旦那さん役の違いはあるが、インシディアス同様、俳優のパトリック・ウィルソンさんが出演している。
アン・ハサウェイ主演映画「パッセンジャーズ」にも相手役として出演。不思議系、オカルト系映画でよく見かける。

 私は映画インシディアスは、そこそこ気に入っている。というのは、幽霊怖いだろう、さあ怖がれ、というそこだけにスポットを当てたのではなく、眠っている間の幽体離脱の世界と不思議な風景、色彩の彩度を落とすことによって不気味なリアリティを感じさせる演出があり、そこが気に入っているからである。
心霊の世界をさまよっていく主人公(右)

エンフィールド事件、のほうは、表面的に家族をおびやかす老人の霊と、黒幕であるシスターの亡霊が、おそろしく描かれている。
劇中で、霊能力者夫婦のだんなさんが描いた心霊スケッチ絵画からは、本物の悪霊が飛び出してきそうであり、映画とは関係なく、呪われてしまいそうな禍々しいものを感じる。映画本編より、こちらのほうが恐ろしい気がする。




2017年11月9日木曜日

『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』を観てきました

1990年に制作されたTV映画版「IT」は、ほぼリアルタイムで見た記憶があり、ホラーメーカーである原作者のスティーブン・キングの名前も、そのころから目にするようになったのでは、と思う。

ヤフーブログ(休止中)にも以前書いたと思ったが、1990年版ITも当然怖かった。なんといってもあのピエロ、ペニーワイズの狂気と殺気を秘めた恐ろしい顔が印象的だった。

どうして排水溝にピエロが・・。

幼いジョージー君は、そんなことに疑問を抱くこともなく、ピエロと会話を始めてしまう。とにかく、お兄ちゃんからもらった紙船をなくしたら、こっぴどく怒られてしまうのだ。ジョージー君はなんとしてもピエロに船を返してほしかった。

おどけているのに、怖い。何もしなくてたたずんでいるだけで、不気味さや気持ち悪さを感じる。この存在感と邪悪さはすごい。

2017年版は、ケチをつけるわけではないが、ストーリーもリニューアルによって怖さや映像処理のうまさが加わっていい出来になっているが、ペニーワイズに関しては、どうしても90年代のほうがいい、と個人的には感じてしまった。

目つきは悪そうだが、このキャラ自体からは、底知れぬ狡猾さというのか奥底の深い恐怖感はあまり感じられない。むしろ俳優の年齢も若く、地顔はきっとかわいいきれいな顔なのだろうな、という想像もできてしまい、顔形の美しさのほうがクローズアップされてしまうのだろうか。目つきの悪い、ミッキーマウス的な、というのか。
とても個人的で失礼かもしれない見方なのだが、ドラゴンボールのフリーザ的な表情?を連想させるのである。

で、調べると、17年版のペニーワイズを演じるのは、こちらの俳優さんだったようだ。
ビル・スカルドガルドさん27才。きれいな顔立ちの青年である。たしかにこの眼もとで邪悪な笑いを浮かべられると、ちょっと怖いかもしれない。

怖いのだが、かわいい。邪悪なネズミ、というのか。(2017年)
かわいさのかけらもない。(1990年)

ストーリーに関しては、周りの大人には見えないが、子供たちだけに見える怪異現象に襲われていく、というのが孤立感を深めて怖いと感じさせること、それと今回のITは、子供たちの各家庭での問題点(親からの精神的肉体的な虐待)も描かれ、さらに子供が自分の親を殺害してしまうシーンが二度ほどあり、これはこれでひどい・・、という衝撃もあった。



2017年10月31日火曜日

コーマ(1978年アメリカ)

40年ほど前の映画で、若き日のマイケル・ダグラスとジュヌヴィエーヴ・ビュジョルドというかわいらしい感じの女優さんが出演している。床ずれが起きないように天井からワイヤーで吊り下げられた人々はみな、脳死患者で、24時間機械監視の下で体調管理がなされている。やがて臓器が高額で競売にかけられ、患者は解体される。

病院が舞台となり、特定の手術室で軽傷の手術を受けただけの患者が、かなりの確率で昏睡・脳死状態に陥り、とある研究所に送られていくことを女性医師がつきとめる。

そこは臓器売買の温床となっていて、黒幕医師が目をつけた患者を故意に脳死させてそこに送り込むという悪事がなされていた。「優柔不断な世の中が悪いのだ。一般人はみな医者を頼り切って何も考えないじゃないか。」彼の言い訳のような言葉。

たしかに世の中の縮図がここにあるような気がしないでもない。病院の医者、政治の世界での政治家、専門家に任せっきりで、こちらは安心してお任せしようという心理が働きがちである。その一方で、だれの目も届かないところで、日々、目を疑ってしまうようなことが行われているかもしれない、という暗示を含めたエンディングだったようにも思える。

2017年10月23日月曜日

タービュランス(1997米)

ツインピークスThe Returnを見るためにWOWWOWの視聴をしている。せっかくなので、放送中の映画もいろいろ見ることにした。

こちらは航空パニックサスペンスの映画。
 サイコ系殺人鬼が機内で乗員乗客を殺害しながら、客室乗務員である主人公の女性に迫っていく恐怖。パイロット不在の飛行機が嵐にもまれ、墜落の危機に見舞われていく中、迫りくる恐怖が描かれている。

機内はクリスマスのイルミネーションで飾られ、なごやかで温かみのある装飾が施されている。画質のせいだろうか、1980年代風の雰囲気すら画面から感じられる。

 無事な着陸がつまり、逮捕と死刑につながるサイコ殺人鬼の男は、なんとか飛行機を墜落させようと企む。主人公女性が管制からの指示でどうにか飛行機を運転しているのを、だまして操縦室からひきずりだそうとする殺人鬼の狡猾さ。
 飛行機が完全に逆さ向きになり、落ちるのでは、というシーンもあったが、ビルにぶつかりそうになったりのアクションシーンと合わせ、一つの見どころだろうか。

 このサイコ男を演じるレイ・リオッタさんは、別作品では映画「ハンニバル」のポール・クレンドラー役で、脳みそを生きたまま食べられてしまう衝撃的なシーンに出演しているが、恐怖系に縁のある俳優なのかもしれない。



2017年9月14日木曜日

新感染 を観てきました。

特急列車の車内を主な舞台とした、韓国版ゾンビ映画で、離婚問題を抱えた会社員の父とゆれ動く心を抱えた少女のストーリーを軸に、騒動が繰り広げられていく。

主演男優さんは、コン・ユというそれはとても簡素な名前の方で、俳優の東出昌大さんを思わせるようなルックスだが、どこかしらその目つきは猛禽類的というのか、野性味を帯びたワイルドな目線が印象的な人だった。

レディースデイの深夜枠で見に行ってみた。ひとときの娯楽ものとして楽しめたと思う。


2017年8月31日木曜日

午後ロー・サイレントワールド2012 (原題 2012: Ice Age)

 CG満載のDVDレンタル専用に作られた?かと思われる映画。火山の噴火により氷山が高速で襲い掛かる移動山脈と化し、アメリカに大災害をもたらす話。

 コメディ顔で小太り、どう見ても設定上の科学者には見えないおじさんが、パパについてこい、的なノリでもって家族を車や飛行機に乗せながらひたすら、襲い来る氷河から逃げ切る話あった。



 自らも氷河に追われて車を走らせる中、他人を助けようとするのはいいが、もたもたしたり、追いはぎに引っかかって車を乗っ取られたり、ろくなことを招いていない。が、それでもこのおっさんについていけば、どうにかなるさ的な独特なノリがずっと支配していた感がある。たくさんの大きな氷の柱が降り注ぎ、目の前に落下してくる。自分たちの車もいつ潰されるかわからない中を、奇跡のように切り抜けてしまうのが、ちょっとご都合主義的であった。

 実際に撮影しているのは車内か建物内のシーンで、あとの災害シーンなどはほぼ、CGなので、なんちゃって災害ドラマのようだ、とつっこみを入れたかった。が、ストーリー展開はまあまあテンポよく、また、それなりに想像力は掻き立ててくれたので、ここは割り切って楽しんで鑑賞しようと思った。


 


ザ・マミー 呪われた砂漠の王女 を観てきました。

邪悪な王女が魔法の力で自ら神になり、すべてを支配しようとたくらむ話。