2018年10月26日金曜日

クワイエットプレイス


 音を立てると、それを聞きつけて怪物がやってきて、人間をさらって食ってしまうという話。鑑賞前に映画評を見たところ、怪物に追われる身となってからの、奥さんの妊娠・出産・子育てはどう考えても自殺行為だとか(子供が騒ぎ泣き叫ぶため)、日常的な生活音はどうなるんだ、などの現実味のなさを否定する感想もあった。

 たしかにそうだと思いながらも、映画の背景や風景、雰囲気をある意味味わうのを楽しみに鑑賞することにした。確かに、登場人物の家族計画は無策すぎて本当に浅はかな愚か者、と思う以外にない。ただ、無限にはないアイデアの中、赤ん坊の誕生は、その中の世界をいかに味わわせ、ハラハラさせるかの小道具として、この映画の中では重要な存在にならざるを得ない。家族単位での生活を描く場合は必須道具かもしれない。

 主演のエミリー・ブラントさんは、「プラダを着た悪魔」で初めて見た。他、「スノーホワイト氷の王国」(美しい氷の王女?として出演)などに出演し、日本でも公開されている。
大手ファッション誌に勤めるOLを好演。


2018年10月21日日曜日

フラットライナーズ(2017年版)

 何の気もなしにTVを見ていたらこちらをやっていて、後半からだったが意外に面白そうだったので見てみた。
 知的能力が向上するという理由で、医学生たちが順番に作為的な仮死状態をつくり、そこからの蘇生を行っていった。初めは良かれと思ってした臨死蘇生だったが、蘇生後に恐ろしい体験をするようになる。

映画リーフレット写真のようで、恐ろしげなグラフィックだが、本編で本人たちが悪霊化するというわけではない。臨死体験の中での恐怖におびえる顔かもしれない。
ストーリー内で、ミーティングのシーンが出てくるが、そこにレディ・ガガがカメオ出演しているようである。そういう発見も映画鑑賞の楽しみである。




初版は、1990年のこちらのようである。
ジュリア・ロバーツ、ケヴィン・ベーコン、ウィリアム・ボールドウィンらの顔が並ぶ。この時は医学生を演じたと思われる、キーファー・サザーランドが真ん中の人物のようだが、2017年版のほうでは教授の役をやっているようである。



2018年9月28日金曜日

中国 さすらい農民工の物語

時々BSのドキュメンタリーを見ている。
放浪を続けながらその日暮らしをする「スーさん」という60歳くらいのおじさんの話。
 中国の都市化が進む中、周辺地の不法占拠を続ける彼は、店を構えて住むたびに役人に追い出される、という生活を続ける。

 そもそもは、共産党員だったらしい彼は、当時の一人っ子政策を違反したために失職させられ、今に至るのだということだ。が、重婚もしていたらしく、人生の重大な違反をしまくって?いたのだろうか。そして故郷の自宅に置き去りにしていった、元の奥さんと数人の娘たち。生活費の仕送りはしていなかったようである。

 
ビルが立ち並ぶ予定になり、立ち退きをさせられる。

 失職しながらも愛人を持ち、二人で放浪の旅を続けてどうにかその日の生計をたてていたが、あるとき放浪に疲れ、故郷に戻る。が、置いて行った奥さんや子供たちに無職だのごくつぶしだの言われた挙句、ケンカになり、結局出ていくことになった。
 奔放な生き方をしつつ、人間関係にも不器用なため、どうにもうまく適応ができないという難ありな人生を送るスーさんであった。今後の人生も心配が残る。

 急激な?都市化が進む中国、人民の半分は都市部にすむことになるだろうと話す人が映っていた。そうであるとして、そこからこぼれ落ちた人たちは、どうなるのかはわからない。


2018年9月20日木曜日

MEG ザ・モンスター を観てきました


サメと完全に目が合っています。この後サメが取った行動は、もちろんガラスに向かっての猛突進である。

 ジェイソン・ステイサムの名前を知ったのは3年くらい前で、日本風に言うと「ハードボイルドでイケてるハゲ」だろうか。
 海外ではそうでもないかもしれないが、トレンディエンジェルのネタもある通り、日本では薄毛はネタとなっている。カツラ偽装、バーコードハゲ、という言葉もあり、薄毛を隠そうと必死な人、それにツッコミを入れる人、さまざまである。が、この人はかっこいい。役柄が、ストイックで苦み走った、勇猛果敢な男だからである。

 原子力潜水艦の救命をしたとき、通常の海中にもすでにメガロドンはいたようであった。が、マリアナ海溝の海底ガス層を突き抜けた下は、多数のメガロドンの生息地になっていたようであり、潜水艇浮上の時に温水の通路を作ってしまい、何匹かのメガロドンを通常の海中に導いてしまった。そこから始まるドタバタの中で、退治と救命を繰り返し、多くの犠牲を払いながらステイサムがなんとかがんばり、事態が収束に向かう?話であった。

 (おまけ)ヒロインのリー・ビンビンさん(中国)のお顔が、イヴァンカ・トランプさんに似ている。イヴァンカさん似にする美容整形が中国で流行っているらしいが、その流れもあるのだろうか?





 


(おまけ・2)
ホオジロザメの画像。化け物感がものすごく、ホラーの本質がここにあると思う。恐竜並みの恐ろしさである。

2018年8月21日火曜日

未来のミライ



 アニメはもともとあまり興味がないのだが、幼少時代のお兄ちゃんこと「くんちゃん」がかわいらしい、不思議世界に入っているときの映像がちょっと面白そうに見えた、という予告編の印象のみで見に行ってみた。

 不思議世界への往復で、妹や父母、ひいおじいさんやペットの犬との不思議なやりとりをすることで、くんちゃんが育てられ、成長していくというあらすじ。
 赤ちゃん(妹)にかかりきりになってしまい、やたらとくんちゃんに厳しく、構ってあげあげる余裕もなく、お兄ちゃんなのだからきちんとふるまえ、という指図ばかりになってしまうお母さん。子育てに自信がないといいながらも、自分が育てられたのと同じにしかできないのは、子育ては結局、母から子へと、めぐっていってしまうという現実。そんな話はどこにでもあり、そんな中でも子供は育つが、グレたり陰で妹をいじめたり、親と打ち解けなくなることもあるだろう。

 その中での救いの神は、くんちゃんが足を踏み入れた不思議世界であった。幻想ファンタジーという区分もできるのではないか、と思う。

エクス・マキナ

AIをテーマにした映画。
 検索エンジンの会社社長が開発したAIロボットを、何体もつくっては閉じ込めたまま開発を続けているその屋敷に、社員の青年が実験のために招かれ、最後に一人のAIを屋敷の外に取り逃がし、一般社会に紛れ込ませてしまう話。

 そのAIの頭脳は、どうやら検索エンジンからの情報をもとにした莫大なデータ集積からできているらしいので、限りない領域の中で進化したもののようであるが、会社のモデルとしては、AI事業も進めているらしいグーグル社からヒントを得たのだろうか。
このAIロボットが、他のロボットから取った人工皮膚を付けて人間になりすまし、脱出する。



AI人形の面々の画像を貼ってみる。

AIの画像としてはもっともポピュラーな感じのタイプ。


こちらは、実体のない、機器内の意識、のような印象のもの。
人間を抹殺したい、と冗談なのか本気なのかわからないがそう言い切ってしまった、恐怖のAI「ソフィア」(アメリカ)
 人間を抹殺したいと言ってみたり、他にも、ある中国企業の開発したAIが、共産党を批判したというニュースが挙げられるなど、AIは必ずしも皆にとって都合の良い味方にはなりえなそうな感じがする。
 人間と異種で、明らかに優れた能力を持ってしまったら、人間をどうしようかと検討し始めてしまう、というのはありえそうで、想像をすると怖い。
 人間が非効率的で攻撃的で、戦争で殺しあったり地球の環境を破壊しているうちに、AIが冷ややかにそれを観察するかもしれない。


(おまけ)
1982年映画「トロン」で出てきた悪の親玉・MCP(マスター・コントロール・プログラム)。このMCPがプログラム監視を行い、社内情報をコントロールする。


2018年8月8日水曜日

エルム街の悪夢 (2010)


1984年初登場映画のリメイク版。
 フレディ役を演じる俳優が違うので、やや違和感があるが、ストーリーテンポはおおむね良い感じだった。