2019年8月29日木曜日

トリハダ(1)(ドラマ)

幽霊の出ない恐怖ストーリー集である。


 異常な執着を見せるストーカー、なぜかガラガラの車内でとなりにすわってきた奇妙な女、天井裏にひそんでいた殺人鬼、人間としてはかなり狂った人物らが、見る者を恐怖に誘う。

タイムシャッフル



舞台は、3つの室内と、家の敷地回りでのみの、やはり低予算系ながらもストーリー性のある話であった。

先の時間を映像化する写真機をめぐり、賭け事・マフィアが絡んできて、果ては殺人が起き始める、どう見てもハッピーエンドではない結末となった。
 三人暮らしの女の人が黒幕であったようにもみえるが、どちらにせよ、写真機に翻弄されたには違いがないのではないだろうか、という印象だった。

2019年8月25日日曜日

ダーク・スクール(2018年)

原題は、ダーク・ホールらしい。

 手の付けられない不良少女たちがそれぞれ通う学校の紹介により、他校への転校を促され、行きついたところは人里離れた巨大な洋館だった。

 そこでは学長らが、過去に若くして死去した天才芸術家や学者たちの霊を呼び寄せ、少女たちの体を乗っ取っていく。
 霊にとって過ごしたかった余命を取り戻させると同時に、少女たちはものすごい才能を発揮しはじめるのだが、みな途中からおかしくなり、狂ったようになっていく。

ポセイドン(2006年 米)


1972年映画「ポセイドン・アドベンチャー」のリメイクということである。元映画でも中年牧師が皆を助けるために自ら犠牲になる、というラストだったが、こちらも元市長である人物が、皆を逃がすために、スクリューの操作をしに水中へ片道移動をして溺死。物語に深い印象付けをしている。

船体がいつ沈むかわからない恐怖と、船体の上へと移動するなかで立ちふさがる困難で、ハラハラ感を感じさせてくれる。


1972年映画の「ポセイドン・アドベンチャー」
 そして個人的には1972年の映画の劇中曲、古いが、「The morning after」はとてもいい曲だと思う。
https://www.youtube.com/watch?v=msgxhVgUc6I



シックスヘッド・ジョーズ

凶暴な性質だが、ぷっくりとした星形の形状がヒトデを思わせ、全体像がかわいらしく見えなくもない。


頭のうち、二つを使って足代わりとして陸地もスイスイ移動。とんでもない化け物だが、どこかしら見た目は愛嬌が。

 とんでもモンスター映画で、ストーリー性もおおざっぱで登場キャストも全員無名で特筆する感じもないが、サメの個性が光った。

 途中、ライフルでサメが二度ほど頭を打たれ、一匹だけ死亡する、という展開があったが、二度とも、死亡した頭部をとなりの頭が食いちぎる。
 ちぎれた部分からの出血多量で普通なら死んでしまうのに、と思っていたら、食い破ることで再生を促す、ということだったらしい。一晩か二晩(忘れた)のうちに、そこから新たな頭がズズズッ、と生えてくるのである。

 さすがB級映画、つっこみどころが多い。登場シーンによって、サイズが違うご都合主義で、ラボの床穴から頭を突き出すシーンでは、あれっ?こんなに小さかったっけ、と思っていたが、別シーンでは別物のように巨大化していたり。
 また、CGを登場人物の上に重ねているだけ感がすごく、上に重なったので食べられました、という感じの演出や、食われたはずなのに、次のシーンでは血だらけで倒れているだけ、などの、なんやらおかしなシーンはいっぱいある。

 ラストシーン、爆発によって吹き飛んだ頭同士で、共食いをしようとしながら息絶えるところは、このサメらしさがきちんと演出されていてよかったと思う。


2019年8月19日月曜日

フランケンフィッシュ

パッケージのイラストほど大きな魚ではないが、推定3m前後?くらいだろうか。CGを駆使しているB級ホラー映画だが、登場人物たちがこのタイミングで?、というくらいあっけない無残な死をとげていくのがある意味テンポ良く見られる映画である。

沼の雷魚が遺伝子操作で怪物化してしまい、釣り人や沼のワニ、ボートハウスに住む人たちを次々と襲っていく。魚が大変醜悪で気持ち悪い感じなのと、ボートハウス集落が意外に味のある風景を演出しているところが、味わいどころだろうか。

クリムゾン・プラネット

メイン舞台は、火星ではなかった。

密室内が完全に舞台であり、科学者である主人公とAI、オンライン画面でときおり交信している同じ科学者である姉、室内で主人公を閉じ込めようとした同僚、主な登場人物はここらへんである。

AIと主人公の会話が中心というのか。火星でキューブを発見したが、結局探査機は何もできないままキューブが地球の南極に移動し、各国基地間の衝突が問題となる、など人間同士のいさかいを止められない。

しかしそれはすべて、密室内のモニターを通してみられる映像とAIの報告ばかりなので、やや現実味がうすく、AIが人類に失望してミサイル総攻撃を行い、滅亡させるところもそんな感じで流れていく。

主人公もAIに室内酸素を操作されて窒息死。最後は、アンドロイドに移植された主人公(たち?)の意識がキューブに吸収され?、宇宙空間に存在し続けていくんだよ、ということなのだろうか。解釈的によくわからないが、そんな感じのメッセージを込めた結末となっていただろうか。

物語がやや難解で、登場人物が少ない密室劇。また、どうしてそうなるの?という不思議展開もあったり。一般的な映画評価は低いようだが、雰囲気を味わう、という意味ではまあ、一つの作品だったかなと思った。