2019年8月19日月曜日

クリムゾン・プラネット

メイン舞台は、火星ではなかった。

密室内が完全に舞台であり、科学者である主人公とAI、オンライン画面でときおり交信している同じ科学者である姉、室内で主人公を閉じ込めようとした同僚、主な登場人物はここらへんである。

AIと主人公の会話が中心というのか。火星でキューブを発見したが、結局探査機は何もできないままキューブが地球の南極に移動し、各国基地間の衝突が問題となる、など人間同士のいさかいを止められない。

しかしそれはすべて、密室内のモニターを通してみられる映像とAIの報告ばかりなので、やや現実味がうすく、AIが人類に失望してミサイル総攻撃を行い、滅亡させるところもそんな感じで流れていく。

主人公もAIに室内酸素を操作されて窒息死。最後は、アンドロイドに移植された主人公(たち?)の意識がキューブに吸収され?、宇宙空間に存在し続けていくんだよ、ということなのだろうか。解釈的によくわからないが、そんな感じのメッセージを込めた結末となっていただろうか。

物語がやや難解で、登場人物が少ない密室劇。また、どうしてそうなるの?という不思議展開もあったり。一般的な映画評価は低いようだが、雰囲気を味わう、という意味ではまあ、一つの作品だったかなと思った。