凶暴な性質だが、ぷっくりとした星形の形状がヒトデを思わせ、全体像がかわいらしく見えなくもない。 |
頭のうち、二つを使って足代わりとして陸地もスイスイ移動。とんでもない化け物だが、どこかしら見た目は愛嬌が。 |
とんでもモンスター映画で、ストーリー性もおおざっぱで登場キャストも全員無名で特筆する感じもないが、サメの個性が光った。
途中、ライフルでサメが二度ほど頭を打たれ、一匹だけ死亡する、という展開があったが、二度とも、死亡した頭部をとなりの頭が食いちぎる。
ちぎれた部分からの出血多量で普通なら死んでしまうのに、と思っていたら、食い破ることで再生を促す、ということだったらしい。一晩か二晩(忘れた)のうちに、そこから新たな頭がズズズッ、と生えてくるのである。
さすがB級映画、つっこみどころが多い。登場シーンによって、サイズが違うご都合主義で、ラボの床穴から頭を突き出すシーンでは、あれっ?こんなに小さかったっけ、と思っていたが、別シーンでは別物のように巨大化していたり。
また、CGを登場人物の上に重ねているだけ感がすごく、上に重なったので食べられました、という感じの演出や、食われたはずなのに、次のシーンでは血だらけで倒れているだけ、などの、なんやらおかしなシーンはいっぱいある。
ラストシーン、爆発によって吹き飛んだ頭同士で、共食いをしようとしながら息絶えるところは、このサメらしさがきちんと演出されていてよかったと思う。