2022年7月7日木曜日

ブラック・ミラー バンダースナッチ(Netflix)

 

ネトフリの新技術?画面の下の文字を左右で選択できるストーリーである。選択肢によって、ストーリーが何通りにも分かれていくようである。前の選択肢にも戻れる仕様らしい。

あるゲームプログラマーが主人公で、ストーリー中でも彼が選択型RPGゲームを作るのだが、彼の行動を選択肢によって選ぶことで展開が異なっていく話となっている。

ゲーム会社の大物クリエイターの家に招かれるが、飛び降りよう、という話になって、言い出しっぺの彼を飛び降りさせることにした。それ以降、行方不明ということになって彼が話の中に登場することはなくなった。何度でもやり直せるので、今度は主人公を飛び降りさせようかと思っている。(どちらかが飛び降りる選択肢しかない)

それ以外にも、主人公が父親を殴り殺したりと、ストーリー展開が悪夢である。

主人公と父親のわだかまりは、母親の死、それも母からもらったぬいぐるみを世間体のために主人公から父親が奪って隠し、人形がなくなり主人公がすねて、母親と出かけるのを拒んだことが発端だった。人形を探したので母親が1本乗り遅れ、その電車が事故に遭って、命を落としてしまう。

が、過去にさかのぼって人形を取り戻し、母親と一緒に出掛けさせた。(本人も小さな男の子に戻っている)そして電車は過去のものと変更できず、結局事故に遭っておそらくそこで二人とも死亡する。すると現在の主人公に場面が切り替わり、息絶えているのを通院先で医師が発見するのである。この終わり方が、主人公は死ぬが、なんだか一番ほっとする感じがする。他の展開がろくでもない感じだからだろう。

監視されている、という展開もあり、すべてスタジオの中で行われていた、とか、食べ物に薬物が入っていた、というストーリーもあるため、本気でいろいろ考えると、確かに頭がおかしくなってしまいそうである。

2022年6月16日木曜日

シン・ウルトラマン を観てきました

 

多元宇宙(パラレルワールド)世界についてもふれている内容で、たまに見ているユーチューバーの人がおすすめしていたので、なんとなく見にいった。

斎藤工さん演じるウルトラマンが、いかに地球と地球の人たちを思っているか、というのがメインテーマのようである。ウルトラマン変身システムや地球爆破計画、こちらは多元宇宙を通じて行われているようであり、物語の複雑性が増していた。

地球人が全員、ウルトラマンとして生物兵器に転用できる、とわかったため、多くの外星人(がいせいじん)たちに目を付けられることになった。

そんな地球を守りたいという主人公だったが、ウルトラマン変身機能を分離させられた後、果たしてどうやって地球を守っていくのか??エンディングの後に、そんな疑問が残ってしまった。

2022年6月14日火曜日

ノウィング

 


はじめは奇特な少女の奇怪な行動、その産物としかとらえられなかった手書き数字が、50年後にひょんなことから大学教授を務める主人公の手元に渡り、解読の結果、地球滅亡を予言したものだということがわかるという話。

異星人が主人公の息子たちを人類の生き残りとして選び、彼らだけを連れて地球を飛び立っていった。残された主人公は、疎遠にしていた家族と和解し、抱き合い、最期の時を迎えるというエンディング。ものすごいスピードで火が通り抜け、火の海があっという間に燃え広がった。

他の星から発生したフレアによって、地球がオーブンの中に入れられたように丸焼けになる、という話もきいたことがあるが、こんな目には決して遭いたくない。が、死ぬときはわからないくらいのほんの一瞬が良いし、万が一にはこういった最期を迎えるのかなあという空想をさせられる作品であった。

(追記)

この映画を見てから思い出したのだが、かなり有名な話を書いておく。オチはどこにもない。

松原照子さんの予言や、木村秋則さんの話:松原さんは、「2032年、異常気象は本番を迎える」地震や水害により人類がこれまでのように生活できなくなると語っています。木村さんは、「宇宙人から教わった地球カレンダーによると、もう残された時間はわずか」どうやら2031年の終わりごろと語っています。

韓国の少女サランちゃんの話:サランちゃんは、ある日、睡眠と覚醒の境目の状態にある際、とんでもないスピリチュアル体験をした。なんと彼女は世界の終わりの光景を幻視してしまったのだ。しかも、それは天から火と硫黄が降り注ぎ、地上と人々が焼き尽くされるという凄まじい光景だったのである。彼女の幻視の中にはラプチャー(Rapture 空中携挙)の光景も含まれていた。ラプチャーとは、世の終わり、選ばれた信心深い人たちが、突如として生身のまま天に引き上げられ、救済されることをいう。



2022年6月4日土曜日

as we see it (思うままの世界)

 

アマゾンプライムオリジナルドラマ。プライム会員無料のものだが、大変面白く興味深くみることができた。

3人の自閉症者を助ける、ライフコーチ的な存在の女性(写真右端)。自身も医学部入学を希望しながらもなかなかかなわない中、ヘルパーをしながら三人の個性のすばらしさ、それを受け入れていく自分の充実感を感じ始めていった。

ヘルパーの女性の仕事場は、「君は頭が悪い。体が臭い。」など、心の共感性がなく、かなり攻撃的な言葉も遠慮なく発してしまい、なかなか定職につけない男性、「音が怖い、人が怖い」などで家から出れずに口も聞かなくなって引き込もりになっていた男性、人の意見が聞けずに危険なことにとびこんだりだまされやすく、カッとなりやすく、また話すことも一方的で衝動的な女性、など、個性的なメンバーが集うアパート。

ヘルパーの女性を頼って24時間365日の完全介助を望む親や、施設への入所を検討し始めた兄弟など、愛情はあるものの手に負えずに入所や他者の手を希望する人たちもいる。

物語内の設定なので何とも言えないが、ある発達障碍者の男性は、親がアパートの家賃を支払い、週三日の洗濯介助者(掃除なども?)やライフコーチが自宅に訪れながらも、自身も書店でアルバイトをする、という本人の自立性を大切にした生活をさせてもらっている。

欧米では、ある程度重度の発達障碍者にもこういったライフスタイルの取り方が、一般的に浸透しているのだろうか。

どれが正解かわからないが、本人が少しでも望む場合は、できないかもしれないが、可能な範囲での援助と、本人の自立を助けられたら良いと思う。

2022年3月18日金曜日

ウエストサイド・ストーリー(2022年)を観てきました

 

スティーヴン・スピルバーグ監督作品。旧作からリニューアルされたものである。

スティーヴン・スピルバーグ監督作品といえば、E・TやジュラシックパークをはじめとするSF映画のイメージだが、「シンドラーのリスト」などの社会派のシリアス系作品も手掛けていたりする。

感想を言うと、各俳優さんたちの歌声は素晴らしい。が、1950年代、60年代のアメリカの時代背景と、現代の雰囲気があまりマッチしていないというのか。

カメラに映る風景も、すでにその当時のものとは同じ感じにするのは不可能だし、そこへもってきて不良少年たちが、俺たちはジェッツ団だ、シャーク団だなどと言いながら群れて粋がる姿もすでに今の時代にはマッチしていない。

そこの違和感は残念だったとして、素直に作品を見ていった。それぞれの名曲を歌う人物が、旧作のと違ったり、チノが悪者になってトニーを射殺するという流れになっていたりと、部分部分は違っている。が、前作が名作すぎて、リメイク版というのはなんとなく上滑りな感じのところもあり、作成は難しい、というのをまさに体現する感じだった。前作の雰囲気を再現しないと、あの懐かしい雰囲気にはならないし、かといって、同じものを作ればただのコピーとなる。逆に現代風にしてしまうと、時代のずれがあって違和感がひどくなる。

全体に統制がとれすぎていて、時代が合わない、という感じしかなかったが、もう少し俳優たちの泥臭い個性を強調していたら、違う意味で印象深い作品が出来上がったかもしれないと思う。

 そもそもリメイクはかなり難しい作品だという気がする。さらに思ったのが、トニー役の青年が、タイプとしてはクールな感じで、トニーの感じとややずれがあるかなと思ったところであった。それでも彼なりに好演していて、銃弾に倒れて一目マリアを見てほっとした表情を浮かべて息をひきとるというシーンには、引き込まれるものがあった。


2022年3月9日水曜日

タイタン

 

トランス・ヒューマン系を扱った感じのストーリー。タイタンへの移民計画のために、過酷な人体改造を行う主人公たち。


主演のサム・ワーシントン。「タイタンの戦い」(2010年)にも出演しているようである。ベン・アフレックにそっくりな感じがして、すっかりこちらと勘違いしたまま鑑賞した。

理論上は改造可能だとして、酸素濃度の低い場所、極寒地域、水中での長時間での生存などを目指して様々な注射だの手術だのを受け、人間でなくなっていく主人公たち。途中激しい副作用で発熱、吐血したり、悶絶死、ショック死、錯乱して射殺されたりと次々に死んでいき、残りは主人公一人となった。とうとう人間以外の生き物になった主人公に戸惑う、家族の感情についても描かれた。


2022年3月2日水曜日

ミッドナイト・スカイ

 

終わりを迎える地球に一人、残った男をジョージ・クルーニーが演じ、監督や製作も行っている。

世界観として、2013年公開のゼロ・グラビティに雰囲気が似ており、そこではクルーニーは自分は命を落とすも、幻となって主人公に助言を行って助けるという役割を演じていた。ここでは、ある一人の少女がそれに近い感じの役割を演じている。

カイリン・スプリンガルちゃん。幼い少女の愛くるしさを感じさせた。

地球に一人残った主人公(ジョージクルーニー)が、地球に戻ろうとした宇宙船に、地球はもう危険だから戻らないように警告を発したが、その乗組員は、実の娘であった(離別して娘本人は知らない)こと、幼い少女は実は娘の昔の姿で、幻であったという結末だったが、主人公の心を最後まで支える存在であった。そしてそれが物語に美しさを加えている感じであった。