2016年1月26日火曜日

劇場霊

去年、映画館で観てきたもの。夜のレイトショーで観た。映画館も田舎のショッピングセンター内であるためガラガラで、怖さが引き立った。


 死んでしまった娘を人形にかたどって作ったところ、悪霊が宿って家族を殺し始めたため、作り主が破壊をこころみるも、容疑者として逮捕されてしまい、破壊に失敗。月日が流れ、それは大道具として再利用されていたが、それが劇場で、不可解な事件を起こしていく話。

 よじれた声で「ちょうだい・・」と不気味な言葉を発し、関係者を一人また一人と殺していく。最後は人形を破壊して主人公が逃げ出すのだが、川に流れ着いた人形の生首が、ふたたびあやしい眼光を放つシーンが、クローズアップされて終わる。



舞台演出として良いと思ったのは、劇中劇で、女王が生き血を吸うために監禁・殺害した若い女たちが亡霊となる演出。
 一人城内でつぶやく女王の背後の暗い壁に、青い顔をした彼女たちが左右上下にずらりと並んで女王を見下ろす場面が、哀れさと不気味さを感じさせる。