2018年4月28日土曜日

ハロウィン3(Halloween III: Season of the Witch 1982年) を観ました

 映画ハロウィンシリーズに出てくる名物のブギーマンは、当作では出てこない。そのことに、当時の映画観客のブーイングも多かったそうだ。
 が、悪魔のコマーシャルを見ると死んでしまう、という設定があり、これはこれで、異質な面白さ怖さがあっていいのでは、という気もする。
 (サブリミナル映像の話にもつながりそうだし、意外と、後から出た鈴木光司の「リング」のヒントにもなっているということもあるかもしれない。)



 この作品に出てくるモンスター?らしきものは、妙な効果音(ヴィーン、かギュイーンかわからないが)とともに現れる、人間そっくりな人造人間だろうか。シルバーシャムロックの社長の従業員であり手足となって働く者たちは、全部人造人間だった。

 そして各家庭でつけられているテレビで放映される、シルバー社製ハロウィンマスクのコマーシャル、そこに何かのしかけがされていて、かぶってそれを見ていると、苦しみ悶えて死んでしまうのである。テストルームで死んだ子供のマスクの中からはなぜか、ムカデ、ヘビ、昆虫がわんさと出てきた。理由やメカニズムなどについてはツッコミを入れず、怖い、気持ち悪い、という所だけ味わおう、ということにした。

 印象的なコマーシャルソング(ロンドン橋が落ちた、のアレンジのようである)が流れる中、CMの中でマスクの画像が激しく点滅する。
かなりチカチカする。赤・青ときつい色彩が高速で交互に点滅する画面が、一時問題になっていた。
上図の絵は、20年ほど前に問題となった、ポケモン(またはポリゴン)ショックを呼ばれる点滅。これが原因となった悪心・めまい・失神などの現象(一部の人)を思い出させるものである。この映画が問題になったかは知らないが、多少なりとも気分の悪くなる人もいたかもしれない。

 それはおいておいて、この映画はハッピーエンドではなかった。恋人を救出した主人公は、脱出中の車内でいきなり首をしめられそうになる。彼女も人造人間だったのだ。いつから人造人間だったか、という説明はどこにもない。が、途中までは、殺された父親の足跡を、主人公とともに追っていたので、つかまってから人造人間にされてしまったのだろう、と思われる。
 さらに、コマーシャル放送を止めてくれ、と各局に依頼していた主人公の努力もむなしく、一つの放送局からCMが流されてしまった。ハロウィンの日だったため、シルバー社製の仮面を一斉につけて画面を見ていた子供たち。悲鳴だったか効果音だったか、ギャーッ、という雰囲気の中で画面は暗転した。



(おまけ)
1939年映画『オズの魔法使』に出てくる、東の魔女。ハロウィンマスクのモデル?