日本サンライズ社制作・富野由悠季監督作の、ロボットアニメである。当然自分にはそんなものを見る趣味はなく、兄弟がいつもTVで見ていて、半分見させられていたわけである。
初めに見た時の中盤の記憶はほとんどなく(ストーリーが取り立てて面白いと感じなかったのだろう)、最後に全員死亡して魂となって甦り、集合意識「イデ」によって導かれる方向へ飛び去って行く、というエンディングだけ見て覚えている、という程度であった。
背景は、異星人間の戦争のようである。どちらもその立場による「自分の正義」を抱え、個々にはそう間違ってはいないかに思えたが、利害の反発する者同士が衝突して殺しあう、というのが、致命的な問題であった。
アニメーション自体は古いが、利害の対立しあう者同士が反発しあい、つぶしあう(殺しあう)、という今の世界中の出来事そのままの縮図が描かれているといえる。
結局、「イデ」は、意識の中での生存の道を探っているので、悪い意識を排除し、生まれたての純粋無垢な意思を残そうとし始める。そして、戦争をしあう者同士が変わらず殺し合いを続け、互いの「地球」は滅亡、イデの発動によって、宇宙空間で戦闘を行っていた者も、全員が全滅した。という内容であった。
人間の醜い行いに失望した神や宇宙人が、地球のリセットを行う(全滅再生)、という都市伝説の原型のようなものが、このアニメに描かれているようである。