2023年8月9日水曜日

ダイナソー・アイランド

 


これもひどい・・。レンタル専用映画だと思われるが、ここまでつまらないのもそうそうない感じがする。

学生旅行で、ノリノリな雰囲気で水辺に水着姿で集まる若者たち。軽快チックな音楽と、ノリノリのリズムに乗って小躍りする若者たちのシーンがばかに長ったらしく、延々と撮影されている。(ここらへんですでに嫌な予感はしていたのだが・・。)撮影者と彼女のベッドシーンまで撮影したりと、どうでもいいシーンでさんざん間延びしているところがグダグダ感を出していてくどい。

その一部の若者らがミニセスナ機で島に向かう際、悪天候の兆しが。どうしてもスケジュールを変更できないとごねる男に仕方なく飛行機を飛ばすが、やはり墜落し、どうやら飛行機は大破し、パイロットも死んだらしい。機体も遺体も確認せず、多分そうだのそうに違いないだの議論する生存者の彼ら。言い合っていないで、ちゃんと見に行ったらどうなのか。おそらく予算の都合で、大破した機体を用意できないのではないか、という推測がなされてしまう。

そして水や食料、居住者を探すうちに大型動物の吠える声を聴いて逃げ出す彼らは、ある納屋にたどり着いた。道中二人、恐竜に食い殺される。ただし恐竜のシーンは、ほんのちょっとだけ。藪の上から大きな首がヌッ、と見えたところのみ。(もちろんCGである)

アタッシュケースを後生大事にかかえていた男の、ケースの中身がそこで暴露されたが、それを持ち逃げした撮影者の男が軍服の男らに射殺されてしまった。

それを追った男女二人も恐竜に囲まれ、そこで最期を迎えた。CG恐竜もそこでも少々出てきておしまい。予算をケチってケチったあげくのことだろう。ショボイ、と言わざるを得ない。

ことの顛末を動画撮影されたカメラで見ていた軍人二人は、若者たちが残していったアタッシュケースを見つけ、林の奥に走っていった。

それをGPS画面から、場所を特定する科学者っぽい感じの白髪の男。すべては政府の管理下ということで映画は終わり。

恐竜は政府が極秘開発したものだと仮定して、アタッシュケースの存在理由がさっぱりわからない。そもそも開発地が政府管理下なら、GPSを置きに行く必要すらないのである。

ちょっとハイテクなものを演出して、雰囲気だけ創出しようとでもしたのだろうか。

それから、最後のほうまで生きていたドーン役の女性、ややきれいではあるのだが、混血を思わせる顔立ちで、肌は白く見えなくもないが、ほお骨、横鼻、鼻の下あたりが微妙に平らで横広がりな面相であるため、アジア系の血筋であるとも考えられる。そして相当多くの部分、必要以上にドアップで、くどい撮影がなされている。おかげで、白人とフィリピン人のハーフかな?という憶測までできた。

何から何まで、?ハテナのつく映画ではあったが、低予算と、いろいろな雰囲気を出したかったのが混ざって、結局何が言いたいかはよくわからない映画となったのではないだろうか。印象に残った雰囲気は、軍人・アタッシュケース・森(林?)の中、恐竜は殆どいなくてCG少々、という感じである。



2023年8月7日月曜日

ロスト・ジョーズ(2015年 アメリカ)

 

サメ系ホラームービーのはずが、お笑いに・・。

うーん、、久々にこれだけの低予算・超Z級?くらいの映画を見てしまったが、最初から最後まで失笑ばかりさせられてしまった。

サメに関しては、波も立たないCGバレバレで、他にもリアリティのない、しかも缶詰の挿絵くらいのレベルの安っぽい絵も使っている。登場人物は終始ふざけてばかりで演出が安っぽい、さらに林の中の研究所、といっても建物すら映さずに(ないから)、ただの森林内での撮影、といった具合。また別途、湖の地主の研究所施設?のようなものもあったようだが、そこのシーンは教室のような殺風景な一室の中で、スタッフが一名、パソコンとにらめっこしているだけ・・。などなど、本当にすべての簡略化、チープ感がすごい。

問題のある湖の捜査が退屈すぎて、自分たちの恋人を連れ込んで楽しみ始めてしまう捜査員ら。ところが湖に入り、4人ともサメの餌食となってしまう。そのあとにも訪れた人たちが食われていった。映画に出てくる俳優女優がすべてスタイルがしゅっとしていてかっこいいかと思っていたらそれは間違い。そこはピンキリあるようで、この映画に出てくる人たちの多くが、お腹などにたるんだ贅肉のある、たぷついて締まりのない体を、惜しみなく見せてきていた。(低予算のため、俳優のレベルも低いかもしれない)

冒頭の警察官をはじめ、警察からしてひどい。アメリカからカナダにやってきたらしい署長は、終始椅子にふんぞり返って足を机の上に投げ出し、居眠りばかり。その部下も、首にされたくなかったらいうことを聞けとばかりに脅され、へいこらと働く。署長は腐りきっていて、「署長(アメリカ)じゃない。保安官と呼べ。」と勝手な命令をしたり、事件の報告を受けても、「どうせ酔っぱらってどこかで寝ているだけだ。ほっておけ」「おれのズボンを持ってきたら捜査に出かけてもいいぞ」など、まったくやる気がない。

部下も間抜けで、被害者何人以上から重大事件でしょうか?と署長にたずねる。じゃあこれは重大事件ですね、となってからも署長はそばの倒木に寝そべってぐうぐう寝ているし、なんじゃこりゃ・・の状態。

サメは、はじめは泳いでいたのだが、途中から空を飛ぶようになって、湖に入らないで用心していた男を空から滑空して食べていった。(何かが画面を横切ったと思わせた後、人物が忽然と消えるだけ。)しかも、他の作品にもあったが、サメのくせにガオーッ、と吠えるのである。

まあなんだか、いろいろと食べられていくのだが、最後は大学生と教授が二人生き残り、爆発物を飛行ジョーズに投げつけて爆破成功して話がおわるのだが・・。本当にいろいろとすごかった。

アマゾンでDVDが販売されているようだが、レビューを見てもやはり、似たような酷評がのせられていて笑える。

https://www.amazon.co.jp/%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%82%BA-%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%AB%E8%90%BD%E3%81%A1/dp/B072KHBGT6


2023年8月4日金曜日

スナッチャーズ・フィーバー 喰われた町(2013年 カナダ)

 


大学生ら4人が、授業に関する取材のため、撮影旅行に出かけるが、その先で人の姿をしたおそろしい怪物を目撃し始める。

後ろ向きで立ち尽くす姿だが、なにかがおかしい。何かを隠している風の人物の笑顔がおそろしい。異様な目鼻立ちの大きさや、恐ろしい形相で、それらは人間のふりをした「何か」だということに気づくが、着々と侵略はすすみ、テレビ放送は休止、大きな施設内も怪物だらけ、自分たちも追われて逃げ出した。が、帰り着いた家の中で団欒する家族も、怪物に入れ替わっていたことがわかる。

人間を食い殺してそっくりなコピー人間となり、町中に広がっていき、やがて大学生らも襲撃され、一人づつ食われたり入れ替わったりしていった。

写真合成コラージュで恐ろしい形相の顔は作れるが、このように映画のモンスターとなって利用されることもあるのだなと思う。歪んだ顔を引用していることから、これは日本の「青鬼」にもやや共通点を感じる。

化け物の異様な笑顔というのもかなり不気味で、なかなか怖い。最近あまり読んでいないが、高港基資さんの漫画にも、「ワハハ顔」のオバケが時折登場してくる。(画像そのものがうまく貼れないので、リンクをクリックしてください。)



2023年8月1日火曜日

キャビン・フィーバー(2002年 米)

 


DVDレンタルのサイトを見ると、時折一覧に上がってきていたのだが、特に借りないまま長らく放置していたのだったが、借りてみることにした。

若い男女がキャンプに出かけて一つ屋根の下に集う結果であるエロも、グロもどちらもある映画であったが、キャンプ小屋もののホラーの典型的な雰囲気が良くでていた。その中の一人もなかなかバカっぽく、雑貨屋の品物を万引きしたり、森のリスに向けて叫びながら、猟銃をぶっぱなしたりと、ひどいアホっぽさを感じさせた。アメリカの小屋パーティーものは、作品によっては、乱痴気バカ騒ぎという相場もある程度決まっているイメージである。

森で出会った怪しい男が病気にかかっていて、川に落ちて死体と化した。そこから重大な伝染病が水源に流れ込み、小屋に泊まった男女らも蛇口からの水を飲んだ結果、病気が蔓延しだすというストーリー。

地元の商店、家、訪れたよそ者などにあまり友好的ではなく、驚いたことに人にかみつく子供を軒先に野放しにしている家もあるというあほぶりで、田舎の無秩序さが出ている。話の後半、万引き男が感染してそこの家に助けを乞いに行ったところ、彼にかぶりついて子供が感染し、家の主人が逆切れして「お前に問題がある」といって、仲間を二人連れ、殺しに追いかけてきた。

その地域の住民たちは、地域の仲間や身内同士では連帯感が深いのだが、必要以上にキレ安く、何かあるとあからさまな敵意を表すという、感情面でかなり不気味な感じの地域であったことも、物語に彩りを添えている。

病気の皮膚は、ちょっと特殊メイクが安っぽく見える部分もあったし、最初の感染男も皮膚が崩れるというよりは、血で真っ赤に見えていたような感じしかしなかったりなど、あまりそれを見て恐怖に思うほどではなく、大した感じのメイクではなかった気がする。




2023年7月30日日曜日

アナと世界の終わり(2017 英)

 

原題のアポカリプス、というのは、「キリスト教においての黙示。 または新約聖書のヨハネ黙示録。 転じて「世界の終末」「大災害」をも意味する。」と、いうことらしい。

主演の女の子や、記者?を演じた女の子がかわいかったこと、ミュージカル仕立ての映画というのは何となく知っていたが、あまりにどうでもよく感じた歌部分は倍速で飛ばすことで対応できたこと。歌はおおむねみんな上手?だったのではないかなと思われたが、スクールゾンビものということで、コメディ性も高い映画だったと思われる。

あっというまにいつの間にか、学校の外も中もゾンビだらけになって、逃げまどう主人公たち。幼馴染の男の子と二人生き残るかと思いきや、不良っぽく好感度がはじめは低かった元カレと、主人公と記者の女の子が生き残って車で脱出した。元カレの、ゾンビ戦闘シーンが意外に格好よく演出されていて、そちらも変わった展開であった。

途中、学園祭の舞台での生徒のミュージカルがポンコツ感あふれて笑えるところ、雪の公園で、幼馴染の男の子と二人、アナが母親の思い出を少し語るシーン、パッとしなかった校長が大変陰キャぽかったが、世の中が崩壊する中で卑怯でずるがしこい一面を発揮し、自分一人生き残るのをうれしそうに勝ち誇り、主人公たちを閉め出したり、校長室の中の生徒からの没収品の数々にあきれさせられたりと、ゾンビドタバタシーン以外での描写もそこそこできていた感じだった。

歌のシーンはぶっちゃけ、「これからの自分はこう生きる!」だの「自由を勝ち取るのよ!」などといった、言ってしまっては悪いが全くどうでもよい歌詞の羅列も多く、二倍速で飛ばして正解だと思える歌が複数あり、盛り上がりを出すという意味ではイマイチであった。が、ゾンビシーンよりも、学園祭のポンコツ舞台の演出などが意外に興味深く、少し後から見返したいと思った。

コメディゾンビ映画なので、その先の話はないが、最後の車での脱出後にはおそらく、大変なことはまだまだあり、安全な避難先を探すことや、その先を生きることも問題山積なのではないかと思われる。

2023年7月11日火曜日

忌怪島(きかいじま)を観てきました

 

何やら恐ろしげなまなざしが睨んでいるところからして、リーフレットだけでホラー映画ということがわかる。

昨日も関東地方は39度くらいが最高気温だという、とんでもない酷暑で、ゆうべはナイターで深夜枠での鑑賞だったが、それでも暑い夜だった。

シアターにはすでに予告編が流れ出していたが、観客が誰もいなくてびっくりした。このまま私一人だけだったらどうしようかと思ったが、後から計3人が入場してきてよかったと思う。

 映画自体は作り物である以上、本気で怖がることはないが、深夜、劇場内で一人、ホラー映画を見ていた時に、なにかが劇場内で起こった時には怖いと思う。(自分以外いないのに、物音や人声、ラップ音などがしたときなどである。)

怖い話を見たり聞いたり、心理的に不安定な状況になるなど、その場にいる人間の心理状態によって、何かを呼び寄せたり、見聞きしやすくなるということは、あるかもしれないと思う。心霊的なものを肯定しなくても、いやな予感、とか、なぜかここは不気味な感じがする、などの感覚はさほど否定するものではなく、それを回避したい、というのは普通の心理である。(だから、目に見えなくても超常現象というのはあるのではないか、と言われるわけである)

さておき、本題に戻す。

わかりやすく言うと、ヴァーチャルな感じの貞子、という感じの幽霊だろうか。

忌怪島を完全にスキャンしてヴァーチャル空間として再現するという「シンセカイ」プロジェクト。ところが、以前そこであった惨劇の渦中にいた「イマジョ」の存在が脅威をもって遅いかかってくる。村人たちにもてあそばれた挙句、惨殺された恨みを持ち、怨念の塊となったイマジョ。それがヴァーチャル空間に再現されてしまい、シンセカイ関係者や村人を次々と殺害していく。島の霊能者によると、海中に建てられた鳥居を通じて、ヴァーチャルと現実空間を行き来できるようになっているのだという。入浴中のお湯の中から現れたり、ヴァーチャルにログインしたら、現実の床面が急に水面になって現れたりする、不気味な幽霊。

ふとイメージがかぶったのが、諸星大二郎の「妖怪ハンター」というマンガに出てくる「海竜祭の夜」の中の海竜・安徳様(安徳天皇の化身)が、加美島の海中の鳥居をくぐってささげものを食べにくるワンシーンであった。

海・鳥居・海からやってくる不可思議な存在のイメージが結びつくことに共通感がある。

ラストシーンは、現実内・ヴァーチャル内で、ともに壊したはずの鳥居がなぜか、再建されていたこと、島を去る主人公とヒロインの腕にもヴァーチャル的なコードが光っていたこと、住民の女の子が、慕っていたシゲ爺の三味線を弾き終わった後、鳥居に向かって入水、沈んでいったこと(次のイマジョになってしまわないと良いが)で、この世界が終わっていないことを示していた。

シゲ爺の家も独特で、壁にはいたるところに、半紙にいろんな文字が墨で書かれたものがあったり、部屋中につるした折り鶴が飾られており、それらが祭壇の赤い光に照らされて不思議なインテリアとなっている。ラストの方では壁が崩落し、死んだ母親の死体が隠されていた、などの不気味シーンもあった。

(追記:山本美月さんの足が長すぎ・スタイル良すぎで、主演でアイドルの西畑くんとはカップル的な意味合いでは、いまいち釣り合いが取れていない感じがする。公表はされていないが、美月さんは西洋人の血も入っていそうな容貌である。/シゲ爺役は、名脇役の笹野高史さんが演じていると思われる)


2023年7月2日日曜日

ザ・フラッシュ を観てきました

 

時空を超えて、過去を書き換えようとした主人公。超人フラッシュである彼は、その力を使って過去にタイムスリップして、母親の命を救ったが、未来が書き換えられてしまった。


驚異的なスピードで疾走するフラッシュは、光速を超えてしまったのか、不思議な異空間に到達し、そこではいろんな事象が彫像のように立ち並ぶ。そこを経て過去に飛ぶのだが、最初に母の命を救うことから、いろんな事象が変化し、地球の危機につながってしまう。

置かれたその時間軸上、なかったことが出現していたり、その逆もあり、展開が面白かった。バットマンも、物語の前半・中盤・後半と、中身の人間が別人に代わり、ベン・アフレック>往年のバットマン俳優・マイケルキートン>ジョージ・クルーニーがそれぞれ、バットマンとして主人公の前に現れる。

そして、最後のエンドロールの後に、2019年の映画「アクアマン」に出演していた主人公だっただろうか、アクアマンのはずの人物が、ただの酔いどれとなって道に寝そべってしまうシーンがあった(間違いでなければ)。その手から、フラッシュがアクアマンの指輪を抜き取っていくというラストがあり、タイムパラドックスの影響により、地球にやってきたヒーローが変貌を遂げている一例が現わされていた。