2016年9月12日月曜日

2012 Doomsday (和名:2012)

画像はストーリー上のイメージで、このようなシーンは、なかった

ディザスターパニックものという分類なのだろうが、実際の大災害シーンは、ほぼ、ない。
雪や雹(ひょう)のふる部分が、CG画像で出てくるだけである。

通信通話をしている会社員の会話で、災害が世界的規模なのだということだけ演出されている。

このような地味で低予算な環境の中、不思議を感じさせるのは、使命を終えたと思われる人物が、ある瞬間に忽然と姿を消してしまうところ。

嵐にもまれる乱気流をなんとか乗り切る二人乗りの小型ジェット。その中で死んだ家族への思いを語り合う二人だが、無事着陸がすんで、飛行機を出してくれた友人が、自分の役割はここまでだ、と言ったあと、ふと目を離した瞬間、忽然と姿を消している。

目的地に向かう車内で語り合う母と娘。私は神様を信じるし、この世はすべて神様の贈り物。あなたも最高の贈り物だった、と心安らかな表情で語る母。エンジンの不調で娘がボンネットをあけて調べるうちに、こちらも忽然と消えてしまった。

神を信じる者が世界の終わりの前に神に天に引き上げられる、という以前に書いたニコラス・ケイジの「レフト・ビハインド」映画の話のような状況を思わせた。

最後は、同行者が途中で亡くなるなどつらい思いをしながら数人の男女(臨月の妊婦と女性二人と初老にさしかかりそうなおじさん二人)がマヤの遺跡にたどり着く。そしてそこ以外は崩壊の危機に陥り、世界が終わるのである・・。最後にその遺跡の中で誰かが言った。「この世はこれで終わるの。そしてまた、この場所でこれからが始まるの。」(そんなばかな)