2016年9月13日火曜日

大洪水(De Storm 2009年オランダ)

レンタルDVDのサイトだったか、ショップだったか忘れてしまったのだが、DVDチラシのようなものにひっかかってしまったのがきっかけで見ることになった。

たしか、これにだまされたのだと思う。ディザスターパニックものだと思ったのだが・・。

公開された国では、内容にきちんと沿ったものが出ているようで、上部掲載のものとは大違い。

 
偽装もはなはだしいのにあきれかえったが、内容は見てみて、まずまずだった。常に牧歌的なオランダの農村部を背景に、腰~首くらいまで浸水した中での人々のやりとりがメイン。人生ドラマそのものより、農村である雰囲気が崩れないまま、遠浅の水がずっと満ちている風景が美しく幻想的で、個人的にはそちらが見所だったと思う。

主人公を助け、後のパートナーとなる人物との出会い。

主人公は何度も無理を言って赤ん坊の捜索に出る。

村人の多くが、このホテルに避難し、上階部分に身を寄せた。
細く盛り上がった道の部分だけ、どうにか水没をまぬがれている。

ストーリーは、嵐で海水が内陸部まで押し寄せ(オランダは、土地が海水面より低い地形である)、一時期は家屋の二階部まで水がきて、家族たちを失ったりする中、主人公の女性が、自分の産んだ赤ん坊を見失って必死に探し回るあらすじ。

 その当時の1953年の世間では、未婚の母が異端扱いされ、差別され疎んじられていて、映画の中でも主人公は、父親にも子供の存在を認めてもらえず不遇な立場にあった。彼女の、何事にも意固地になるその頑固で自己中心的な行動にたびたびイラッとしながら見ていたが、結局生まれた子供は、子供を亡くした別の母親がこっそり連れ去り、そのまま18年たってしまう。そして、やや気の毒な結末を迎える。
 大堤防の落成イベントに出席し、ふとしたことで生き別れた子供と再会するのだが、子供はやはり、生みの母である自分にではなく、育ての親のもとに歩み戻っていく、というラスト。