1921年、手前中央にいるジャックはすでにこのホテルにおり、ダンスホールで楽し気に写真に映っている。
「ジャックは最後、ホテルにとりこまれたために後から写真に参加した」という風に私はとらえていたが、ネット解説の一つに、次のようなことが書かれていた。そちらのほうにも納得したのだが、1921年にホールで映っていたジャックは実在し、その死後に、家族を殺して自分も猟銃自殺をした前の管理人・グレイディに転生し、その死後に現在のジャックに転生した、という見方があった。グレイディ事件の時系列に無理がなければ、それもありである。トイレのシーンで、グレイディが「あなたはずっと管理人ですよ」とジャックに言ったのが大変謎であったが、そのくだりもあるから、そちらの見立てが合っているのかもしれない。
有名な名作ホラーなのでとりたててどうという書き込みもしないが、双子の女の子の亡霊のシーン、ダニーが廊下を三輪車で走るシーン、血が噴き出すエレベーターホール、風呂に現れた老婆の腐乱死体、客室からのぞき込む犬?妖怪と男、美しいが恐ろしい雪景色の巨大立体迷路など、象徴的な画像がもりだくさんであり、それらが美しく、大変印象深いところも名作たるゆえんと言える。