2021年1月31日日曜日

エリジウム(2013年アメリカ)

 


二極化、社会の分断、が叫ばれている現代、宇宙移民やメカと人体の融合、といった近現代SF要素を合わせて描いた作品である。

社会構造の変化のために、中間層がすっぱりと抜け落ち、貧民か超裕福な者どちらかしかいないのだろうか。貧民は地球に残され、超裕福な者はエリジウムという地球軌道を周回?する衛星に市民権を得て完全移民し、気候変動や病気から解放された素晴らしい生活環境に恵まれている。

地球に残ったものはみな貧しく、その日の生活に精いっぱいな様子であるが、そこにロボット・テクノロジー関係の会社を経営する社長が工場労働者をたくさん働かせている。犯罪を取り締まるのもAIがメインになっていて、ロボットもいたるところを歩いているのだが、完全に人々はそれらに管理されている。

自分たちや自分たちの社会を守ることにすべてをかけるエリジウムの管理者たちと、病気を治すテクノロジーを解放させたいと思う主人公、見ている者にはもちろん後者の応援をしたいと思わせるのである。