2020年7月25日土曜日

パンドラⅣ・AI戦争(ドラマ)


 向井理さん主演のドラマ。AIの台頭によって職場を追われる危機に瀕する医師たち。人に頭を下げられることに慣れ切り、医師になれば一生安泰だと思っていた人たちが、環境の変化によってパニックに陥り、AIとの交戦を臨もうと考えたりする。

 AIが正確な診断を下せるというのが実証されてすぐに、医師の人員整理を行う考えを示した経営者。死期がせまっていると言われたにしても(AIがわざと誤診)、あまりにやっていることがムチャクチャすぎ、やはり、最後に手痛いしっぺ返しをくらう。
 渡部篤郎がこのクセの強い役どころをうまく演じていた。勝手気ままな感想を言うと、お金持ちの役なのだが、老けて痩せすぎてみすぼらしい感じが出ないように、もう少し筋肉と脂肪をつけたほうがいいかなと思った。

 リアリティを感じさせたのが、AIが起こしたミスについて、AIは自分で判断しながら物事を学んでいく進化の過程上、わざとミスを犯して破壊的なことをしている、という分析結果が出た、ということ。子供がわざと積み木ブロックを崩したりしながらうまい積み上げ方を学ぶのと同じように、という話。本当かどうかわからないが、なんとなく納得するような展開となった。

 AIの一部品だとまで言われた主人公だったが、母親の死や思い出、山里での老医師との出会いを通じて考え直し、のちに山里の小さな診療所で「人対人」を大事にした診療を始める。だが、諸事情で収監された経営者社長が、今後もAI事業をあきらめないように、主人公も人間と共存できるAIを復活させたいと思っている、という演出で、最後をしめくくっていた。

 

レプリカズ



久しぶりにキアヌ・リーブスを見たら、年齢相応におじさんになっていた感じがする。若々しい方ではあると思うが、顔の重厚感が増していて、妻役の人とは年齢的に離れている感じがした。

 さておき、これは近未来のSFストーリーで、死んだ人の記憶や思考を、新しい体(ロボットやクローン)に移し替えるという技術を描いた話であった。
 なので、死者を取り巻く人にとっては、変わらない妻であったり知人であり、レプリカにとっても今までずっと生きてきた自分そのものだけれど、大元の本人は完全にあの世に旅立っているだろうと思われる。レプリカ=複製、本物から思考回路をコピーしただけで、本物になったつもりなだけだからである。

 思考を写し取り、移植する技術があればすごいと思うが、細胞のかたまり?から17日間で完全に人体を再生させるクローン技術も開発済という設定。
 展開的にはややご都合主義的な感じもあったが、映画の題材として思いつく技術である以上、世界の極秘研究はもしかするとこちらを目指しているかもしれない。

 主人公の思考をコピーしたロボットが、研究所を事実上乗っ取った形となって、富裕層ビジネスでレプリカズをこれから増やしていきそうな感じで終わっていたが、お金をいくら積んでもレプリカにデータ提供だけして、本人はあくまでもあの世行きなんだろうなという感想だった。

2020年7月23日木曜日

スノーホワイト(2012年)

左から、クリステン・スチュワート、シャーリーズ・セロン、クリス・ヘムズワース。

 ディズニーの白雪姫と違い実写版で、悪い女王の魔法が際立ってスペクタクルに描かれており、画像として素晴らしいものがあった。筋書きは原作そのままなので、ちょっとダレてしまいそうなところもあったが。

 甲冑をつけ戦う白雪姫にクリステン・Sはとても良く合うし、悪い魔女である継母を演じるシャーリーズ・セロンも役にぴったりであった。白雪姫の剣に身をひるがえして軽々とよける身のこなしも、大変したたかな感じがして良いと思った。

 ストーリーとしてはいまいち、目新しさはなかった。が、実写版ファンタジーとして、中世風の城や、黒い森、黒い魔術の映像などの独特な雰囲気を味わうには良い映画であると思った。


2020年7月8日水曜日

ビリギャル



原作はたしか読んだ覚えがあるのだが、WOWWOWで放映されていたので映画を観覧した。
 落ちこぼれ高校生が塾の先生に助けられながら、慶応大学に合格した実話。とても感動的な話だが、誰もがこのような劇的な出会い、劇的な人生を歩むはずもなく、十人いれば人生は十人十色だと思う。
 思えば高校生だった時代の私は、残念なことに、バレーボール部に所属してしまったために練習ばかり、勉強しないことが当たり前になってしまって、それを引きずってしまった感がある。残されたのは、筋力と体力くらいだろうか。

 物語は副題そのままなので特に書かないが、有村架純がやっぱりかわいい~、という感想だろうか。タヌキ顔、なごみ顔というのか、人懐っこさを感じる愛嬌顔である。

2020年7月3日金曜日

ジャックと天空の巨人



主演のニコラス・ホルトさんが、どうしても日本の 遣都さんとイメージがかぶってしかたがない。系統的には似通った顔立ちなのだろうか。


この映画では巨人たちのキャラクターがこまかにバラエティに富ませた形でよく描かれていたと思う。
 ラストシーンで、巨人を制した伝説の王冠が、博物館に保管されているのをずる賢そうな目つきでにやりと見続ける少年。目つきがロデリックにそっくりである。説明はどこにもないが、生まれ変わった(または、子孫?の)彼が、また王冠を狙って悪いことを企む、というのを暗示している感じである。



2020年6月16日火曜日

デッド・シティ2055



人間の欲望を満たすべく、レプリカントというAI搭載の人造人間を相手にならば、性暴力・虐待、殺人もOKだというリゾート都市Viceを作り上げた企業経営者。(ブルース・ウィリス)
 ところが一度非人道的行為にのめりこんだユーザーは、現実世界でも破壊行為を行いだすようになった。が、企業は富裕層を対象に巨額の利益を得て、警察までも買収してやりたい放題になる。

 レプリカントというと真っ先に思いつくのがブレードランナーだが、それはおいておいて、AI搭載で死ぬと記憶をリセットされて、蘇生措置を行えば何度も蘇るというのがこの話のレプリカントであった。

 もちろん、AIに人権などはない。が、自我に目覚めてしまうとなると、矛盾が生じてくる可能性が高い。
 また、「ピラミッドを見て、ファラオを見る人は、いない。」現象を見て、その背後にいる黒幕や扇動者には気づかないのだ、というようなことを企業主(ブルース・W)が言っていた。大衆をバカにしきっている。
 今の世の中や、今後の世の中に起きるかもしれない問題の縮図のような話である。

 記憶をうまくリセットできなくなったレプリカントのケリーが、混乱しつつもシティを抜け出しさまよう。造り主の科学者が、亡くなった奥さんに似せてケリーを造り、その後ケリーをかくまうが、彼はシティの追跡者の銃弾に倒れ、命を落とすというやや切ないシーンもあった。
 が、その後、シティに疑念を抱き続けてきた刑事と協力し合い、シティをつぶし、自由の身になる。

 レプリカントなので、人間と同じサイクルで体に変化があるのか、メンテナンスやらが必要になるのかは説明にないので、その後の彼らがどのように生きていけるかはよくわからない。


2020年3月22日日曜日

コララインとボタンの魔女


ピンクパレスアパートに引っ越してきたコララインの一家。そこで不思議な体験をするコララインの冒険物語。

秘密の扉を開けて小道をくぐると、そこには第二の家族が待っていた。ところが、そこには大きなワナがしかけられていて、目をボタンに変えられて永久にそこに縛り付けられてしまう、という恐ろしい魔女の企みが隠されていた。