2023年1月2日月曜日

モンストラム 消失世界(2019年)

 


いわゆるワームホールをテーマとした話で、そこをくぐったと思われるハイジャックされたバスの中で、乗客全員が記憶喪失となって別世界に放り込まれた話。

最初の竜巻で、なぜかバスから降りて猛ダッシュで逃げ出す乗客たち。が、嵐の中の鋭いかまいたち?に襲われて大勢死亡。残されたハイジャック犯たち、乗客、刑事、8歳の少女とで記憶をなくしたまま異世界をさまよう。

CG作成の不細工な怪物に追い掛け回されながら、キャンプに逃げ込むと、残された日誌により、そこが異世界だということに気づき、ワームホールで帰還できるかもしれないことがわかった。

ハイジャック犯たちは、記憶喪失前は悪い人間であったが、一人の少女を助けるために全員が「パパ」となって良い人になるという一面もあった。自分勝手なエゴをそれぞれ振り回した行動をとろうとするも、少女を助けたいという気持ちによって結束はあったようである。

少女はこの話で皆をまとめるという重要どころであったが、何せ衝動的過ぎて、大人の言うことは聞かずに自分の感情で勝手な行動をとりまくり、非常に扱いづらくやっかいな性格であったが、本当にこんな子供がいたらまさにADHDを疑うレベルであった。

火星へはワームホールで飛べるという説や、怪物がいるという説もあるようだが、もしかするとこれは、一時の火星旅行だっただろうか。

背景は、終わりのない砂漠世界なので、ある意味、楳図かずお原作の「漂流教室」(1987年)の世界を少しほうふつとさせる世界観であった。