ナオミ・ワッツがダイアナを演じている。
悲劇のプリンセス、ダイアナ。というイメージである。ダイアナさんの「結婚は二人の物ではなく、三人のものだった」つまり、カミラさんと皇太子がすでに人数に入っていたということだったのだろうか。カミラさんと不倫していたらしい皇太子。なんとか良い家庭を作ろうとしても皇太子とはかみ合わず、裏切られてしまった結果となったようだった。
どう考えてもカミラさんと初めから結婚していればよかったようだが、皇太子の優柔不断にカミラさんが業を煮やして先に結婚してしまったという話だが、なんとも情けない感じである。
それはさておき、この映画ではダイアナがパキスタン人医師と知り合って、皇太子とは築くことができなかった「本物の愛」を感じる恋愛をすることができた、ということにポイントを置いているようだった。それでも「世界一有名な女性」と「病院で心臓外科医として着実に毎日を生きている男」はお互いの都合が合致せず、一緒になることができなかった。
パパラッチにつきまとわれながら医師としての仕事に集中することができない、という個人感情や、自分のキャリアをダイアナによって勝手にすげかえられてしまうことへの不満、家族からの猛反対、といろいろな障害が立ちふさがって、愛しているという感情だけではどうしても結婚は無理だとの結論が出た。
ドディ・アルファイドとの恋愛は、ダイアナが、パパラッチからその医師を守るためにカモフラージュしたのでは?という推測がされる。わざわざスクープされるように自らパパラッチに居場所を教えたからである。
一度目の結婚では裏切られた感じ?で幸せになれず、離婚して次の恋愛で本当に好きになった人とは一緒になれず、最期はパパラッチから逃れるために車が事故を起こしたらしい報道があった。そのダイアナさんのもつ大変な美しさ華やかさ、一途さと、それでも幸せにはなれかった、どこか寂しい人生が相まって、悲劇のヒロイン的なイメージを感じさせる。