2024年1月13日土曜日

エイリアン4(1998年)

 


 四作目にして芽生えた、エイリアンへの母性・・、という副題がつけられそうな内容であった。第3作目でリプリーは、溶鉱炉に自ら身投げして、エイリアンが生まれないように食い止めたのに、なぜかクローン技術でよみがえらされ(ここまではいいとして)、胸の寄生エイリアンごと複製されたという、ちょっと疑問の多い設定。

 さておき、エイリアンの増殖・研究を進めるチームがいて、その宇宙船の中で復活させられたが、エイリアン遺伝子が混ざったために、血液も強酸化して運動能力や身体能力が大幅に向上したリプリー。それなりに少し年を重ねた感もあるが、妖艶な怪しい雰囲気がただよう、ちょっと人間離れした雰囲気を感じさせるオーラを放ち、さすがの存在感であった。二等航海士リプリーが死んでから200年経過したという話が後から出たとき、遺伝子レベルでエイリアンとも混ざり、リプリーであった者がすでに別の存在となって甦ったという感じがあった。

 1での仲間は全滅、2での仲間とも交流を深め、平和な気持ちでコールドスリープに入ったのを最後に、みんな死んでしまった中、ひたすらエイリアンと戦う運命を背負う。そうした中、胎生生物に変化したクイーンから生まれたニューボーンエイリアンが、奇妙にリプリーになついた。時折、せつなそうな表情を見せるのも新しい演出であった。