いわゆるゾンビものB級映画で、バスターというほど殺しまくる感じは出ていない。
ある研究所で死んだ妻を生き返らせるために研究した博士により、妻がゾンビとして生き返り、そもそもの発端になった。妻は死んでから数カ月もたっているのに、普通の人(色つやが良すぎる)がただ寝ているだけ感、という不思議感。いろいろ適当な部分があって突っ込みどころが満載であった。
車の運転もラフすぎて、踏まなくてもよい障害物をわざわざ踏んでのパンク。車を降りてゾンビに襲われるのだが、助けてくれた保安官の車でも不思議事象。車の窓が、一般のガラスのようにガシャーンといって割れ、ゾンビにつかまった保安官もそうっとおろされるかのような引きずり落され方をするし、演出がいちいち不自然であった。
その後主人公がたどり着いた住居のようなものが、1階がぼろぼろの崩れそうな掘立小屋状態で2階部分はきれいにしっくい?で整えられた一般家屋。上階と1階の状態の落差がひどく、1階は木の板数本で壁ができており、すぐにゾンビたちにやぶられそうなひどさ。二階はきれいでふんわりしたベッドもあり、まったく不思議家屋である。
その家屋にいた男女は、主人公以外に荒くれ者のニール、連れの女性、女性姉妹二名と男性1名。あとから、不時着のヘリからの男性兵士1名。兵士から、この地域一帯は爆撃で一掃されるということをきいて、車で脱出しようにもガソリンがないため、2.5km離れた隣町に調達に行く。ゾンビからかくれるために夜の決行であった。作戦中、ニールがたばこが吸いたいために余計な音をだしてゾンビらをひきつけてしまい、主人公の足を引っ張るのもいかにもである。
滞在中のゾンビからの襲撃により、かまれた女性がゾンビ化、ニールもやられてゾンビ化。具合が悪い、怪物になりたくないと言っているのにかたくなにそうはならない、と全否定したあげく、やられるニールのバカさ加減もこういう映画のデフォかもしれない。
ライフルを手にゾンビをうち、仲間のゾンビ化した男性を撃って落ち込み、家屋内で姉が亡くなり、はげしく落ち込む妹。が、ひどく落ち込んだ割には次のシーンでは、テキパキと脱出のための板はがしを手伝い、なんやら切り替えが異常な速さであり、やはり演出が変な感じである。その激しい落ち込みの演出は、かえっていらないかと思われる。
ガソリンを入れてやっと走り出した車の中で、生き残った主人公とにっこり見つめあう妹。なんか不必要な雰囲気が流れて、えっ、このタイミングでその演出?いらないのではないかと思わせてくる。
とまあ、いろいろ変な感じがしたり、いらない会話や空気感や演出でぐだついたりはしている。が、B級ゾンビ映画に出てくるテンプレ的なシチュエーションは満載されている。(発端の出来事、籠城、仲間のゾンビ化や襲撃、爆撃、煙を上げている都市部など)