2018年6月11日月曜日

サロゲート(2009年 アメリカ)

 脱・VRを唱える未来版の映画というのか。現実的に普及が広がりそうなVRを、この映画ではサロゲート(遠隔操作ロボット)に置き換えている。人々は家にこもり、接続装置を使って好みの外見のサロゲートを操り、外出させ、仕事も対人関係もすべて任せっきりとなっていた。

 物語は、開発者の一人息子が殺害されるところから始まり、その殺害の黒幕(サロゲート運営会社)への、開発者からの復讐、というところに発展していく。

この映画の見どころの一つは、人造人間がそこかしこに人間のように往来するが、よく見ると人間は一人もいない。無機質な雰囲気が漂っている(特集メイク?や演技だが)不気味感があるところだろうか。

 外出するにしても行くところがあるのなら、ロボットに任せず、現実の自分の目や肌で感じ取った方が、幸福感も増すと思うのだが・・。仕事や、危険な作業などはさておき。

 その点おそらく、VRは、環境からして仮想現実が作れるので、実際のリアル環境を整備しなくても済む、という点がお手軽なので、実現がしやすいと思われる。
 ただ、どちらにしても理想を追い求めすぎて現実に目をつぶり、人によっては現実に戻ると惨めな気持ちになるからまた現実逃避をする、という悪循環に陥ってしまいそうなのは怖いが。